【MotoGP】中上貴晶「日本GPのレース後1周はコーナーごとに感謝でいっぱいだった」後任チャントラには住処も継承
Honda Racing 2024 Season Finaleに出演した中上貴晶は、MotoGPフル参戦を終えた今の気持ちや、最後の日本GPで感じたことを明かした。 【ギャラリー】Honda Racing 2024 Season Finale 中上は2018年にLCRホンダからMotoGPクラスへ昇格。以降、ホンダ陣営で最高峰クラスを戦い続けてきたが、2024年シーズンを最後にフル参戦を終了することを決断。2025年からはホンダのMotoGP開発ライダーという新しい役割に就くこととなった。 全20戦の長いシーズンを終えた中上は、12月14日から始まったホンダのファン感謝イベント、Honda Racing 2024 Season Finaleに参加。フル参戦を終えた今の気持ちなどを、ファンの前で語った。 同じく元MotoGPライダーである中野真矢も出演したトークショーでは、年に1度しかない母国戦について話が派生し、その重要さが取り上げられた。 そして中上にとってひとまず最後の母国レースとなった2024年日本GP決勝を終えたあとのクールダウンラップは、様々な思いが交差する1周だったと中上は語った。 「日の丸を持って1周したときは本当に、一瞬一瞬というか、ひとつのコーナーごとに、“もうこれが本当に最後かもしれない”っていう気持ちでした」 中上はそう語る。 「本当に見渡す限り日本の方だったり、自分のグッズだったりとかを振ってくれてるのが見えて、実際にレースのときも見えていました。それが(クールダウンラップで)よく見えるスピードで見れたあの一瞬は、いい意味で長く感じたし、ひとつのコーナーごとに感謝の気持ちでいっぱいでしたね」 そしてトークショーの途中からは、彼の後任として初のタイ人MotoGPライダーとなるソムキアット・チャントラが登場し、中上に花束を贈った。 来季は開幕戦が彼の母国戦タイGPとなるためその意気込みを語ったチャントラだが、彼はタイGP、そして他のレース全てでもテストと同じように中上に帯同してアドバイスをしてほしいと要望。ただ中上は食い気味に「ノーノー」と返答し、笑いを誘った。 そんな先輩と後輩な中上とチャントラだが、実はシートだけではなく意外なつながりが判明。スペインから日本に拠点を移すため、住処を引き払った中上の部屋に、チャントラが入居するというのだ。 「自分は最終戦のあとに出ていくことは決まっていたんですが、ルーチョ(チェッキネロ/LCR代表)から、いつ出て行くのかとかその後のことを聞かれていたんです」 「僕はもう出ていく日とフライトも決まっていたんですが、それなら(出ていく部屋に)チャントラを住ませようか、と」 「もうそのまま住める状態です。(電球交換の仕方を教えてという電話は)断りますけどね(笑)」 今後も開発ライダーとしてMotoGPに関わり続けていく中上。彼の関わったRC213Vで、チャントラが好走を見せることを期待したいところだ。
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