再生医療で敗血症、行政処分 医療法人に改善命令 厚労省
厚生労働省は24日、医療法人輝鳳会（東京都豊島区）などに対し、再生医療安全性確保法に基づく業務改善命令の行政処分を出した。 同法人が運営するクリニックなどで、がんを予防する再生医療を受けた患者2人が敗血症で一時入院したことから、厚労省が10月から調査を進めていた。 他に処分を受けたのは、輝鳳会が運営する「池袋クリニック」（豊島区）と「THE K CLINIC」（中央区）の管理者。輝鳳会は二つのクリニックで、がん細胞を殺すナチュラルキラー（NK）細胞を含む血液を採取し、培養後に患者の体内に戻す自由診療を行っていた。 厚労省によると、輝鳳会の培養センターで作製したNK細胞の加工物からは、敗血症の原因菌とみられるバクテリアを検出。投与後の点滴バッグからもバクテリアが確認されており、製剤の加工工程などで汚染が生じた可能性があるという。輝鳳会側は、厚労相に提出した再生医療に関する計画を順守せず、疾病の報告も怠るなどしていた。
