5.6東京ドーム「井上尚弥vs〝悪童〟ネリ」を、挑戦者と2度戦った山中慎介がフィニッシュまで大予想!
「舞台が東京ドームという点が気にはなります。井上君自身が『途轍もない試合をしたい』と発言しているし、これまで経験したことのないプレッシャーがかかるんじゃないですかね。勝負事なので(番狂わせの)可能性がないとは言えない。井上君が中途半端に打ち合い、タイミングよくパンチをもらって効いてしまうという怖さはある。もしもハプニングがあるとしたらそんなパターンでしょうね」 以下は、山中氏がイメージする順当な勝負の行方だ。 「まずは井上君とリング上で構え合ったときにネリが攻めていけるかどうか。僕は以前、イベントで井上君と簡単なマスボクシングをしたんですが、右の手で井上君の左腕に触れただけでも頑丈さ、体の強さが伝わってきました。 ネリが出てくることは井上君も計算済みだと思うので、ネリの攻撃に対応しながら隙を見てパンチを入れていく展開になるのでは。スティーブン・フルトン(米=23年7月、井上に8回TKO負け)、マーロン・タパレス(フィリピン=23年12月、井上に10回KO負け)よりも早い決着になりそうですね」 もう少し踏み込んで、井上のKO勝ちを前提にして、カギとなるパンチと決着ラウンドを占ってもらった。 「井上君の左フックはタイミングが合いそうな気がします。サウスポーに対する右ストレート、左ボディブローも当たりそう。どのパンチでも倒せる気がします。予想としては中盤ぐらいかな。ネリの出方次第という条件付きで、5~7ラウンドあたりのKO決着でしょうかね」 ●山中慎介(やまなか・しんすけ) 1982年生まれ、滋賀県出身。WBC世界バンタム級王座を12連続防衛した〝ゴッドレフト(神の左)〟。2018年のルイス・ネリ戦を最後に現役引退。プロ戦績31戦27勝(19KO)2敗2分け。 取材・文/ 原 功(ボクシングライター) 写真/アフロ、ヤナガワゴーッ!(山中氏)