国内外で快進撃! 湘南が生んだフィジーク戦士・手島祐、躍進の原動力は熱き競技愛
逆三角形なスタイリッシュボディを目指すメンズフィジークは、ボディコンテストの中でも人気カテゴリーだ。各コンテストには肉体美自慢の男たちが大勢エントリーし、鍛えあげたボディを競っている。 【フォト】日本階級別王者に名乗り 躍進が止まらない手島のマッスルボディ そんな中で2024年、国内の勢力図に風穴を空けたのが手島祐、33歳だ。彼は湘南で自身のジム「DOCK GYM SHONAN」を運営しており、健康を提供する立場としてトレーニングを本格的に始めたという。
2023年にオールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス(年齢無差別・身長別で争われるフィットネス競技の日本一決定戦)で準優勝をはたすと、身長無差別のフィットネス・ジャパン・グランド・チャンピオンシップス(通称グラチャン)でも5位入賞、アーノルド・クラシックヨーロッパではメンズフィジーク170cm以下級で優勝と大躍進をはたした。 湘南育ちで「海で脱げる身体になりたい」「男性としてカッコいい身体でいたい」とジムのHPに綴っていた男は、いつしか海を越えて活躍する立派なコンテスト選手に変身した。 競技歴4年目となった2024年、手島の躍進は止まらなかった。7月のIFBBアジア選手権では、170cm以下級で優勝。帰国後の9月のオールジャパン選手権では、168cm以下級を2連覇していた木村拳太を下しての初Vを飾った。木村の牙城を崩すのは容易ではないと思われたが、見事に勢力図を変えてみせた。
「先にアーノルドクラシックやアジア選手権で優勝させてもらったので、『国内では負けられないな』というプレッシャーがありました。でも、去年負けている木村君っていう存在がいて、彼を越えるために1年間しっかり準備してきたので、優勝という結果を残すことができて安心しました。どちらかと言うと、日本の評価を上げるために世界に行ったところもあるので、作戦通りと言えば作戦通りですね」 先日10月6日のフィットネス・ジャパン・グランド・チャンピオンシップスでは、同い年の伊吹主税(同大会4連覇)、今年のアジア選手権でともに戦った外間博也、増原駿をはじめとした精鋭たちとステージに並び、4位入賞をはたした。 大会後に自身のInstagramを更新した手島は、ライバルたちへのリスペクトを綴りつつ、「全員が勝つことを目標に長い時間をかけて仕上げてきた中で競技時間は一瞬で、残酷だけど順位がつく、けどまた挑戦したくなる。世間では筋肉バカとかナルシストだとか言われて馬鹿にされることもあるけど、そんなフィジークを始め全てのボディメイク競技が自分は大好きです」と思いを語っている。その競技愛こそが彼の強さ、そして競技に臨む原動力なのだろう。 これからどこまで飛躍を続けるか、今後の活躍が非常に楽しみだ。
取材・文・写真/森本雄大