阪神ドラ2今朝丸 ドラ5佐野と食トレ 体重増えにくい“弱点”克服へ「しっかり体を大きくしたい」
阪神の新人合同自主トレが8日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場でスタートした。今季の目標を「体づくり」とするドラフト2位・今朝丸裕喜投手(18=報徳学園)は早くも弟子入り。何と師匠はドラフト5位・佐野大陽内野手(22=日本海・富山)。身近に存在した食トレの“先生”指導の下、選手寮「虎風荘」ではプロでの土台づくりに励む。 今朝丸が早くも弟子入りした。しかし、相手はプロでの実績があるベテランでも、憧れと語る才木でもない。その師匠は同期入団の佐野だ。ポジションも異なり、ドラフトの指名順位も下の同僚。では、なぜ弟子入りを決めたのか?それは先輩の“食べっぷり”にほれたからだった。 「佐野さんがかなり食べる。ご飯に関して、いつかライバルになれればいいなと思う」 6日に選手寮の「虎風荘」に入寮。共同生活の期間はわずか数日。既に食堂では大盛りの白米をかきこむ大食漢に驚いた。その姿を見られていた佐野が明かす。「今日のお昼、今朝丸から“僕のご飯をついでもらえませんか”と頼まれました。自分は最初に行って、たくさんよそって食べる。それと同じ量をよそっておきました。次(夜)は食事が嫌いになるくらいつぎます」。既に夜の依頼も受けていた師匠は鬼トレを宣言。一方、高卒新人が食事の量にこだわる理由があった。 「周りの人から“体が大きくなったな”と言われるくらい、しっかり体を大きくしたいと思っているので」 実は2人には共通点がある。それは、食べても体重が増えにくいこと。しかし、佐野は“弱点”を克服していた。独立出身のため一足早く昨年の12月上旬に入寮。「寮メシ」効果もあって体重が一気に5キロ増(公称81キロから86キロ)。「1カ月にここまで増えたことはない。こんなに簡単に増えるのかと」。驚きなのは体重がそれだけ増えても、体のキレに支障が出なかったことだ。同じ悩みを抱えていた最速151キロ右腕にとって、最高のモデルケース。食事をともにするのは、自然な流れだった。 ルーキーイヤーを「体づくり」の1年と定める今朝丸。まずは、師匠に“大食いバトル”で勝りたい。「しっかり量を食べていきます」。1メートル87の身長に強靱(きょうじん)な肉体が備われば、目標の200勝投手も夢ではなくなる。(松本 航亮)