石川・鵬学園 震災を経てバスケウインターカップへ キャプテン「粘り強くやりたい」
高校バスケの日本一を決める大会「SoftBankウインターカップ2024」です。今回、注目したのは鵬学園です。学校があるのは石川県七尾市。震災を経て大舞台にたどり着いた彼女たちの戦いを追いました。 【画像】能登半島地震で被害を受けた鵬学園
■逆境をはねのけ全国切符を手に
石川県代表・鵬学園は、学年問わずとにかく明るい。しかし、その裏には大変な苦労もありました。 1月の能登半島地震。七尾市は震度6強を観測。市内にある校舎も大きな被害を受けました。 主将 下地李釆選手(3年) 「被害が大きかった子に連絡が取れなくて練習というよりかは心配が大きかった」 1カ月以上、全体練習ができない。そんな状況に、全国の多くの学校から誘いを受け、遠征へ。 山梨での合同練習。さらに、愛知でも。千葉や岩手の学校にはバスで往復16時間以上かけて行くこともありました。 下地選手 「(遠征で)自分たちよりもレベルの高いチームとたくさん試合をして粘り強くなった」 この厳しい経験を糧に。迎えた、ウインターカップ出場がかかった大一番。鵬学園は最終クオーター、9点を追いかける展開。そんななか、鷲尾選手がスリーポイントを決めました。 下地選手 「みんなで我慢我慢と声をかけながら最後に自分たちの粘り強さで逆転できた」 最後まで諦めず逆境をはねのけた鵬学園。見事にウインターカップの切符をつかみ取りました。 下地選手 「自分たちのことだけじゃなく、支援してくださった方たちのためにも全国大会で結果を出したい」
■鵬学園、ベスト16進出
逆境を乗り越えて臨む、冬の大舞台。相手は秋田の湯沢翔北です。 鵬学園、まずはキャプテンの下地選手がチームを引っ張ります。粘り強くリバウンドを拾ってチーム初得点を奪うと、チームもディフェンスで培ってきた粘り強さを発揮します。 しかし、ここでアクシデント。七尾市出身のポイントゲッター・山本弥音選手(2年)が接触。ベンチに下がります。それでもキャプテンの下地選手を中心にチームでカバー。主導権を渡しません。 すると第3クオーター、今度はなんと下地選手にアクシデント。ベンチへ下がります。それをカバーしたのは、試合に復帰したポイントゲッターの山本選手でした。 助け合ってチームで勝利した鵬学園。ベスト16進出です。 下地選手 「(今年は)主力がいないということがちょこちょこあったので。対応できるようには準備してきたので、それが出せた。(この先)1試合1試合、苦しくなってくると思うので、全員で声をかけ合って苦しい時間帯も乗り切れるように粘り強くやりたい」