地域によってこんなに違う!?知られざる愛媛の「お雑煮」を調査
メインとなる意外な食材とは
これからメインを入れる?さらに… 緒方さん: 「大晦日はここでストップします。おでんと一緒で3日目ぐらいの方が美味しいんで、本当は30日ぐらいに作るときもあります」 ん!?おでんと一緒?? 「説明するときは、おでんにあるモノがのってる状態よって説明します」 塩成地区で食べられている“おでんのような”そして“塩気のあるメイン食材”が入った雑煮とは?
水口調査員: 「し、塩サバ?!」 緒方さん: 「これがうちの自慢の塩サバの雑煮になります」 そう、“塩サバ入り雑煮”なのです。グツグツと沸いた鍋の中に塩サバの切り身を生のまま投入! 緒方さん: 「焼いてから入れるんよね?って言われるんですけど、違うんですよ。塩サバの塩分がどれくらいか分からないので薄味にしてて」 髙嶋さん: 「写真を撮りたい衝動にかられた。初めてみる景色です」
京都の塩サバ文化が入ってきたという説も
漁業が盛んな町で、なぜ獲れたての魚ではなく塩サバなのか… 緒方さん: 「地域の先輩にも聞くんですけど京都から来てるって…」 京都の塩サバ文化が入ってきたという説もあるようですが、緒方さんにとっては幼い時から59年間食べてきた普通のお雑煮なのです。
さらに盛り付け方にも特徴が…使うのは“お椀”ではなく“平皿”です。 緒方さん: 「お正月なので家の神様にお供えするのに作ってるんですよね。お皿に盛ってお供えして下げたのを、もう固くなったのをいただきます」
じっくりと煮込んだ野菜に餅、そして塩サバが乗った伊方町塩成地区の雑煮です。出汁は少しかける程度。雑煮を楽しんだあと、この出汁で小イモを炊いたりと活用するそうです。 髙嶋さん: 「うんおいしい」 水口調査員: 「魚のにおいがするかなと思ったんですがそんなことない」 佐田岬半島ミュージアム 前田美和学芸員: 「噂に聞いてた塩サバ雑煮。やっと食べられて嬉しいおいしいです」
Q.改めて塩サバ雑煮ってどんな存在? 緒方さん: 「普通。こうやって誰かに食べてもらうのが好きかな。故郷から離れてないので離れてたらもっと感動とかあるかもしれないけど、普通のおかず」