中国、貸出金利指標LPR下げ-景気てこ入れ、追加緩和期待も
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は21日、貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)を引き下げると発表した。景気てこ入れや住宅市場の落ち込みに歯止めをかけることを目指し、人民銀はすでに9月下旬に主要金利を引き下げていた。
1年物LPRは3.1%。従来は3.35%だった。また、住宅ローンなどの参照金利となる5年物LPRは3.6%と、従来の3.85%から引き下げられた。
人民銀の潘功勝総裁は9月終盤以降、講演などで0.2-0.25ポイントのLPR引き下げを予告。今回の下げ幅はその上限となった。ブルームバーグが調査したエコノミスト17人全員は1年物LPRで0.2ポイントの引き下げを予想していた。
人民銀はさらなる金融緩和を示唆している。潘総裁は18日、流動性の状況に基づき、年末までに預金準備率をさらに25-50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げる可能性があると改めて表明した。
オーバーシー・チャイニーズ銀行(OCBC)の外国為替・金利戦略責任者、フランシス・チュン氏は「市場は恐らく今回見込まれていたLPR引き下げを過去のものとし、さらなる緩和を期待している」と指摘。預金準備率が年内に追加で引き下げられる可能性が「非常に高い」と述べた。
原題:Chinese Banks Slash Lending Rates to Bolster Ailing Economy (1)(抜粋)
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