中国の“知られざるおやつ”を楽しめる「甘露(かんろ)」(西早稲田)。唯一無二のカフェで現地の味を堪能!
中国の“知られざるおやつ”を楽しめる「甘露(かんろ)」(西早稲田)。唯一無二のカフェで現地の味を堪能!
「中国のスイーツ」と聞くと、どんなものを思い浮かべますか? 杏仁豆腐、ごま団子など誰もが知っているもの以外にも、一度食べたら忘れられない、絶品のスイーツがたくさんあるんです。西早稲田にあるカフェ「甘露(かんろ)」は、日本にいながら中国のお茶とおやつを楽しめる人気店。季節によっても変わる多様なスイーツやお茶、日本と中国をつなぐお店の魅力に迫ります。
日本で目にする機会の少ない、現地のスイーツを楽しめる
お店があるのは、西早稲田駅から徒歩7分、面影橋駅から徒歩4分の小道沿い。中国の多種多様なスイーツを楽しめるお店で、SNSの総フォロワー数は3.5万以上。さらに書籍『はじめての中国茶とおやつ』を出版するなど、多くのファンから愛されています。階段を降りると、中国に関する雑貨や書籍が並ぶ店内が。テイクアウトできる焼き菓子も販売されています。
やみつきになるとろっと食感! 手が止まらない「双皮奶」(広東式ミルクプリン)
「桃膠丸子双皮奶(タオジャオ ウァンヅゥ シュアンピィナイ)」『双皮奶(シュアンピィナイ)』は、中国南部に位置する広東省のミルクプリン。甘露ではプレーンの双皮奶にトッピングを加えることで、期間限定も含めて10種類以上もの品を提供しているのだとか。『桃膠丸子双皮奶(タオジャオ ウァンヅゥ シュアンピィナイ)』は、桃の木の樹液「桃膠(タオジャオ)」と、白玉「丸子(ウァン ヅゥ)」をトッピングしたお店で一番人気の双皮奶。桃膠は中国南部で愛されているものの、他の地域にはその存在を知らない人もいる貴重な薬膳食材です。双皮奶(シュアンピィナイ)はなめらかで、どこかほっとするやさしい味わい。プリンが口の中でとろけていき、ミルクのコクと香りが広がります。桃膠(タオジャオ)のぷにっとした食感とみずみずしさは、和菓子とも洋菓子とも違う異国情緒あふれる雰囲気。もちもちの白玉は、双皮奶とのバランスが絶妙です。濃厚なのにくどくなく、初めて食べるスイーツながら、美味しさが自然に体に染み渡ります。
季節で変わるオリジナルパフェ、何杯も楽しめる中国茶
「仙草消暑芭菲(シェンツァオ シャオシュゥ バァフェイ)」お店では、中国現地のスタイルを踏襲したスイーツのほか、季節によって変わるオリジナルパフェも人気。使う素材や組み合わせは、夏は熱を冷まし、冬は体を温めるものを…、と薬膳の考え方を取り入れながら考案しているのだそう。9月中旬ごろまで提供される盛夏メニューのパフェは『仙草消暑芭菲(シェンツァオ シャオシュゥ バァフェイ)』。7種のクリームやゼリー、食材を組み合わせた贅沢なスイーツです。上部の黒いゼリーは、体の熱をとる仙草を使ったもの。中国茶の材料としても親しまれている菊の花で飾られていて、わずかな苦みとすっきりした甘さを感じられます。下には緑豆クリームやココナッツクリームのほか、銀耳(白きくらげ)や黒糯米(もちごめ)も。少しかたくて歯ごたえのある銀耳、プチプチ食感と素朴な甘さが心地よい黒糯米…。パフェの材料としては珍しい素材によって、上品な味わいが生まれています。「鳳凰単叢 鴨屎香(ホウオウタンソウ カモシコウ)」“中国茶カフェ“の肩書をもつ甘露には、何度でも通いたくなる多数のお茶も。『鳳凰単叢 鴨屎香(ホウオウタンソウ カモシコウ)』は、“鴨のフン(鴨屎香)”と名前が付いた中国茶。あまりに香りが良い品種のため、盗まれるのを防ぐためにこんな名前になったのだそう。お店の中国茶について、「『飲んですぐに仕事に行く』といったせわしないものよりは、『ゆったりと充実した時間を過ごす』ためのものとして楽しんでほしい」と話すオーナーの向井さん。お店で出される中国茶はお湯を足して4-5回程度飲むことができ、スイーツを食べ終わった後ものんびりとティータイムを過ごせます。