和の風味が香る<みりんを使ったお菓子>はじめて出合うしっとり感「カカオニブのマドレーヌ」
『婦人公論』(2024年12月号)の料理連載「お料理歳時記」では、「みりんを使ったお菓子」を特集! 和食を作るときに活躍する、日本伝統の発酵調味料である本みりん。その新しい可能性と魅力を見つけた洋菓子研究家の小黒きみえさんに、ほんのり和が感じられるお菓子の作り方を習います(撮影=鍋島恭徳 構成・スタイリング=野澤幸代) * * * * * * * ◆『みりんシロップ』 みりんを半分量まで煮詰めれば、コクのあるしっとりした口当たりのシロップに。 煮詰める間は離れず、吹きこぼれに注意して。 鍋肌に残ったシロップは、加減酢やだし汁ですすぐとおいしい調味料になる
◆『カカオニブのマドレーヌ』 《 材料(金属製のマドレーヌ型15個分) 》 ・全卵…75g ・グラニュー糖…60g ・みりんシロップ…20g ・生クリーム…30g ・醤油…小さじ1/2弱(2g) A 薄力粉…60g 強力粉(なければ薄力粉)…40g ベーキングパウダー…3g ・バター(食塩不使用)…100g ・カカオニブ…15g 《 作り方 》 (1)手鍋にバターを入れておく。 (2)ボウルに卵を入れて泡立て器でほぐし、グラニュー糖を加え、白っぽくなるまですり混ぜる。 (3)みりんシロップを加えて混ぜ、さらに生クリーム、醤油も順に加えて混ぜる。 (4)Aをふるい入れ、少し艶が出て滑らかになるまで、中心から外へグルグルと混ぜ合わせる。 (5)(1)で準備した手鍋を火にかけ、別の泡立て器で混ぜながら加熱し、バターが薄く色づいてきたら、ボウルに張った水に鍋底をつけて冷ます。 (6)(5)が50℃くらいに冷めたら(4)に加え、カカオニブも入れて滑らかになるまでグルグルと混ぜる。ラップを生地に密着させるようにかけ、冷蔵庫で2時間から一晩休ませる。 (7)オーブンに天板を入れて180℃に予熱する。型にバター(分量外)を塗っておく。 (8)(6)を型に入れて約11分焼き、型から外して冷ます。 取材協力:角谷文治郎商店(http://www.mikawamirin.jp/) (撮影=鍋島恭徳)
小黒きみえ