【中学受験2025】女子学院は志願者増の予測も、最難関校はほぼ横ばいか 「中堅層の受験者」が増えているのはなぜ?
カナダと日本、両方の高校卒業資格が得られる「ダブルディプロマ(DD)」プログラムをいち早く取り入れた文化学園大学杉並(東京都杉並区/共学)も注目されている。 本格的なグローバル教育を推進しているサレジアン国際学園(東京都北区/共学)、姉妹校のサレジアン国際学園世田谷(東京都世田谷区/共学)も人気が上昇している。 理系人気もさらに加速しそうだ。注目は、女子校では中1からスーパーサイエンスコースを導入し、グローバルとサイエンス教育を推進している昭和女子大学附属昭和(東京都世田谷区)、共学校では25年度から校名変更して三田国際科学学園になる三田国際学園(東京都世田谷区)が注目されている。世界で活躍する研究者をコンセプトに、サイエンスラボ棟を竣工するなど理系教育にも力を入れていく。 ■「高大連携」も志望校選びの指標に 近年のトレンド、高大連携も志望校選びの指標となっている。盛んなのは女子校で、なかでも法政大学との連携を強める三輪田学園(東京都千代田区)は、3年連続の増加になりそうだ。順天堂大学と連携し、通称名を「宝仙理数インター」とする順天堂大学系属理数インター(東京都中野区)も注目されている。医学部へ数人の推薦枠が設けられており、さらに25年度から中高に「医学進学コース」を設置する。男子校の日本学園(東京都世田谷区)も26年度に共学校化し明治大学の付属になることが決まっており、ここ数年人気が上がっている。 「ただし、高大連携を結んでも、推薦枠を設けていない場合もあります。事前に確認したほうがいいでしょう」(藤田さん) 付属校人気は高止まりし、難関付属校はここ数年落ちついている。藤田さんは、いまは付属校でありながら他大学への進学にも力を入れている「ハイブリッド付属校」が人気だという。 理系人気と相まって、特に芝浦工業大学附属(東京都江東区)、東京電機大学(小金井市)、日本工業大学駒場(東京都目黒区)など、工業系の単科大学付属の人気が上昇している。 (取材・文/柿崎明子) 〇北一成/首都圏模試センター教育研究所長。40年にわたり中学受験の入試予想と分析に携わる。これまで取材した中高一貫校は400校以上にのぼる。 〇藤田利通/首都圏を中心に展開する中学受験・高校受験対策の大手進学塾「栄光ゼミナール」の入試情報センター責任者。中学・高校のどちらの入試情報も統括する。
柿崎明子