【中学受験2025】女子学院は志願者増の予測も、最難関校はほぼ横ばいか 「中堅層の受験者」が増えているのはなぜ?
首都圏における2025年度の中学受験の受験者数は、小学校を卒業する児童の減少によりわずかに減る見込みだ。しかし受験率は昨年度とほぼ変わらず、熾烈な戦いが予想される。受験生の動向、志望者が増加しそうな学校はどこか。受験に詳しい2人に最新の動向を聞いた。 【ランキング】早慶への「合格率」が高い首都圏中高一貫校トップ30(全6ページ) ■受験者数は3年連続で5万2000人台 首都圏模試センター教育研究所所長の北一成さんによると、首都圏の2025年度の中学受験者数は5万2300人で、24年度より100人ほど減少する見込み。受験率は18.10%になり、昨年度の18.12%からわずかに下がるものの、依然として「18%台」を維持すると予想している。 「ほぼ前年なみと見ていいでしょう。23年に初めて5万2000人を超え、3年連続で5万2000人台となっています」 特に増えているのが中堅層だ。 「間違いなく中堅のボリュームゾーンが増えています。最難関グループは増加が見込まれるのが女子学院ぐらいで、あとはほぼ横ばいです。低学年から塾に通わなくても、3年ないしは2年間の通塾で入れる学校を選択する家庭が増えています。無理をして難関校を狙うのではなく、わが子にあった学校という視点で中学受験を捉える親が増えてきました」(北さん) 栄光ゼミナール入試情報センターの藤田利通さんも、こう話す。 「最難関だけでなく、2番手3番手校も視野に入れて志望校を選択している印象です。消極的な安全志向ではなく、積極的に子どもにあった学校を選ぶようになってきたと感じます」 ■グローバル教育とSTEAM教育で注目の学校は? 前出の北さんによると、最近の人気校のトレンドはグローバル教育とSTEAM教育だ。 「注目は、24年度入試で一番志望者を増やした男子校の佼成学園(東京都杉並区)です。STEAM教育には探究活動も含まれますが、大学入試が総合型選抜を拡大することによって、探究活動がますます重要視されている。佼成学園はここ数年グローバル教育と探究活動を進化させ、進学実績や在校生の英語プレゼンテーションなどの成果につなげています」(北さん)