「肉と違って魚は規格がないから価格で比較するしかない」日本に流通する“水産品”の課題点とは? 株式会社フーディソン代表取締役CEO山本徹が語る
笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。9月14日(土)の放送は、前回に引き続き、株式会社フーディソン 代表取締役CEOの山本徹(やまもと・とおる)さんをゲストに迎え、お届けしました。
山本さんは、北海道大学工学部卒業後、不動産会社の株式会社ゴールドクレストに入社。2003 年に株式会社エス・エム・エスの創業メンバーとして参画し、取締役就任、マザーズ上場を果たします。2013 年に株式会社フーディソンを創設、代表取締役CEOに就任。2022年12月に東証グロース市場に上場しました。
◆日本の“食の流通”は世界トップクラス
株式会社フーディソンは“世界の食をもっと楽しく”をミッションに掲げていますが、この狙いについて山本さんは「日本発信で“食”を世界に広げていきたいと思ったときに(テーマは)いろいろあると思ったんですけど、環境によって“食”に対する重要度が違うかもしれない。そんななかでも、共通する価値観は何かと考えたら『食の時間を楽しく過ごすこと』。僕自身もそういった価値観でやっていきたいと思い、この言葉になりました」と語ります。 世界進出については、かねてから視線の先にあるそうで、「特に今は日本があまり元気がないような気がしていて。だからこそ、世界に出ていくことが重要なんじゃないかと思っています。今はどうしたら世界進出できるのかを模索しているところです」と明かします。 ここで笹川は、「日本の水産業を含め“食の流通”というのは、世界でもトップクラスなのでは?」と疑問を投げると、山本さんいわく“優れた流通網で新鮮なお刺身を食卓に届けられる”という日本の技術は突き抜けているものがあるとしながらも、魚を生で食べる文化がない海外では強みにならないと言います。 ただ、近年はお寿司が世界的な人気を博し、より良い状態の寿司ネタを仕入れるためのニーズが拡大。同時に流通スキームも各国で生まれつつあるそうで、「このまま世界に広がっていけば、我々の技術が世界で必要とされることが出てくるかもしれない」と期待を寄せます。