習近平の「経済音痴」が引き起こした中国の悲劇…!投資銀行エリート「美人社員」を身投げに追い込んだ「絶望」の中身
エリートの挫折
メディアが報じたところによると、1994年生まれの彼女は、天津市外国語大学付属外国語学校(高校レベル)から浙江省杭州市に所在する浙江大学へ進学して卒業した後に、推薦により浙江大学経済学院で金融学の修士課程に進んだ。 在学中は突出した成績で、何度も国家奨学金を獲得しただけでなく、浙江省優秀卒業生などの栄誉に輝いたのだった。また、在学中には世界各地を回り11か国15都市を訪れていた。修士課程を卒業後は「中国平安保険(集団)股份有限公司」に就職したが、その後転職を繰り返した末に超一流企業である中金公司へ2021年に入社したのだった。 東方財富のデータベースである「Choise数据」が公表した「上場証券会社2021年職員平均給与ランキング」を見てみると、中金公司へ入社した鄭雯露の年収は少なくとも平均給与の100万元(約2000万円)を上回っていたものと思われる。 鄭雯露が何時、誰と結婚したかは定かではないが、時期は入社翌年の2022年と思われる。一方、夫となったのは、ネットユーザーの人肉検索の結果によれば、郭東(かくとう)という名の人物で、その職業は公務員のようで、「鉄飯碗(食いはぐれのない職業)」と言われるから収入は安定しているはずだった。 結婚した二人は2023年に住宅を購入したが、その購入額は1500万元(約3億円)であった。その内訳は、頭金が400万元(約8000万円)、抵当ローンが1100万元(約2億2000万円)で、返済期間は30年(2023年10月18日から2053年10月18日までの360回払い)、毎月の返済額は5.68万元(約113.6万円)であった。 鄭雯露は浙江大学の金融学修士課程を優秀な成績で卒業したはずだったが、高給取りとなった気の緩みか、中国経済の景気動向を読み違えていたように思える。景気の低迷により中国の証券業界は大幅に業績を悪化させた。2021年を境に業績は年々低下の一途をたどり、証券業界は職員に支払う給与水準を大幅に引き下げざるを得なくなった。下表を参照願いたい。 上表から分かるように職員一人当たり平均給与額の減少幅が最も大きかったのは中金公司で、(A)から(C)への減少幅が40パーセントだった。中金公司の平均給与額が116.42万元だった2021年に入社した鄭雯露は、平均給与額が約30パーセント低下して81.76元になった2022年に郭東と結婚し、平均給与額が更に低下して70.04万元となった2023年に住宅を購入したことになる。 金融学修士の肩書を持つ身ならば、2022年に中金公司職員の平均給与が約30パーセントも低下した段階で中国経済の先行きを冷静に見極めるべきだったと思えるのだが、なぜか鄭雯露は中国経済の将来を楽観視したのだろう、2023年に30年ローンを組んで1500万元(約3億円)もの住宅を購入してしまったのだった。