獲得賞金新記録や歴代最高平均ストロークだけじゃない! 今季国内女子ツアーで誕生した3つのスゴい新記録とは?
山下美夢有が史上最速、最年少で生涯獲得賞金7億円突破
竹田麗央の年間女王が決まったのが11月の「伊藤園レディス」だった。竹田が予選落ちしていたこの大会、最終日最終ホールで山下がパーセーブしていれば2位タイとなって女王決定は翌週に持ち越し、山下にはわずかながら逆転の可能性が残るはずだった。それが、まさかの3パットでボギー。山下にとって失意の大会となった。 【写真】竹田麗央&小祝さくらの着物2ショットも! これが今季のツアーを彩った女子プロたちの豪華絢爛“ドレスアップ”ショットです
そのためか、本来なら讃えられるはずの史上最速、最年少での生涯獲得賞金7億円突破はほとんど取り上げられることはなかった。 記録の詳細を記してみたい。生涯獲得賞金7億円に達したのは山下でちょうど20人目になるが、要した試合数137はアン・ソンジュ(韓国)が保持していた147試合を10試合も更新する最速記録。年齢では23歳100日で、横峯さくらの25歳174日を大幅に塗り替えたのだ。 山下は5月の「リゾートトラストレディス」で生涯獲得賞金6億円突破を果たした時には22歳298日で最年少記録を樹立している。ただ、試合数では125でアンソンジュの119試合には及ばなかった。その後は7億円までハイペースで賞金を加えて、今度は試合数、年齢のダブル新記録を樹立したわけだ。年間女王は逃したとはいえ、きっちりと存在感を示した1年だったことは間違いない。
全美貞が史上8人目の10位以内200回を達成
6月の「ヨネックスレディス」最終日に当時41歳の全美貞(韓国)が69をマークして5位タイに入った。全にとってこれがツアー200回目のトップ10入り。2005年に日本を主戦場にしてからちょうど20年目に到達した大台だった。 全より前にトップ10入り200回をクリアしていたのは7人しかいない。その顔ぶれは樋口久子、岡本綾子、大迫たつ子、ト阿玉(台湾)、森口祐子、吉川なよ子、不動裕理という長く活躍したレジェンドばかり。50年を超える歴史の中で全を含めてわずか8人なのだから、いかに10位以内を200回も記録することが難しいかが分かる。 現在の主な選手はどのくらいか。2024年限りで競技の第一線から退くことになった上田桃子は170回、世界ランキング1位経験者でもある申ジエ(韓国)は164回だ。賞金女王2回の鈴木愛は123回。まだまだ200回は遠い。 全は11月に42歳になったがメルセデス・ランキング46位でシードを守った。来日して以来、一度もシードを失ったことがないのもすごい。2025年も大ベテランの味を発揮してほしいものだ。