【米国市況】株下落、ハイテク中心に売り-円は対ドル157円台後半
(ブルームバーグ): 27日の米株式相場は下落。大手ハイテク株を中心に売りが膨らんだ。
この日も商いは薄く、取引が少ないと値動きは大きくなる傾向がある。ナスダック100指数は1.4%下落。あらゆるセクターが下げたが、大型株が下げの中心となった。2024年は大型ハイテク7強「マグニフィセント・セブン」が市場全体の上げの半分余りを占める時もあった。
スレートストーン・ウェルスのケニー・ポルカリ氏は「きょうは金曜日だ。来週にはまた祝日があって営業日が少ないため、取引量は少なく、動きは増幅されるだろう。今週は大きな投資判断をするべきではない」と述べた。
グレンミードのジェイソン・プライド、マイケル・レイノルズ両氏は「超大型株やその他の関連テクノロジー株には、依然として大幅なプレミアムがある」と指摘。「過剰なバリュエーションは、収益が予想を下回った場合に下落につながり得る。特定銘柄に集中し過ぎている市場では、定期的にポートフォリオを多様化する取り組みが報いられるべきだ」と述べた。
ニュースレター「ザ・セブンズ・リポート」のトム・エッセイ氏は、市場にはもはや陶酔感はなく、平常心を取り戻した投資家はよりバランスの取れた見通しで新年を迎えるだろうと述べた。「エアポケットのような突然の急落リスクを軽減するという意味では良いことだ」としながらも、アドバイザーは最近のボラティリティーをほとんど無視していると語った。「最近の株価下落により、個人投資家の陶酔感はなくなったといえるが、アドバイザーのセンチメントには影響を与えていない。悪い政治関連のニュースが流れたり、米金融当局者が利下げの『一時停止』を示唆したりすれば、より短期間で急激な株価下落を引き起こす可能性が高い」と述べた。
米国債
米国債市場では2年債が上昇したほかは、軒並み下落。利回り曲線はここ数週間のトレンドであるスティープ化が進み、2年債と10年債の利回り差は2022年以来となる30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)超えとなった。つい12月第1週までは、10年債利回りが2年債を下回る逆イールドになっていた。