「佐々木朗希はどの球団とも交渉」「チームの成績に注目」…代理人、20チーム以上から連絡受ける
【ダラス(米テキサス州)=帯津智昭】ポスティングシステムでの米大リーグ移籍を目指すロッテの佐々木朗希投手(23)の代理人を務めるジョエル・ウルフ氏が10日(日本時間11日)、ウィンターミーティングの会場で取材に応じ、「朗希は公平でオープンな心を持ち、全員に十分な機会を与え、意見に耳を傾けたいと考えている」として、オファーがあれば、どの球団とも交渉を行う考えを示した。 【写真】イチャイチャする大谷夫妻
交渉はこの日から解禁され、米国東部時間の来年1月23日午後5時(同24日午前7時)までの45日間となる。これまでに20チーム以上がウルフ氏に連絡してきたという。
チームを選ぶ際に重要な点について、ウルフ氏は「まだ完全にはわからない。なぜなら、私が朗希と知り合ってから、2年ちょっとだ」と前置きした上で、「私が言える最善のことは、彼がチームの成績、今年や過去の全体的な成功に注目しているということだ。彼はメジャーの野球をよく見ているし、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のチームメートがしたことに注目していた」と説明した。
佐々木は25歳未満の米国外選手との契約を定めた大リーグの労使協定により、いわゆる「25歳ルール」が適用され、マイナー契約しか結ぶことができない。「お金の問題ではない。(球団による金額の差は小さく)お金は基本的に同じだから、私たちはそれに基づいて決定を下すわけではない」とした。
佐々木が早期のメジャー移籍を希望した理由にも触れた。「野球に絶対はないし、佐々木朗希の目から見れば、人生に絶対はない。彼の人生で起こったいくつかの出来事や悲劇を見れば、彼は何事も当然のこととは思っていない」として、小学3年の時に東日本大震災で被災し、父と祖父母を亡くした経験などが背景にあることを示唆した。その上で、「もう一つは、メジャーリーグに来ることが彼の夢だったということだ。高校生の頃から、ダルビッシュ(有)、田中(将大)、松坂(大輔)のような選手に憧れて育った。そして彼がWBCに出場し、メジャーの選手たちと接したとき、これが自分ができるだけ早くやりたいことだと確信した。それが彼の決断のプロセスをさらに強固なものにした」と強調した。