4度目の五輪出場を飾ったデュラント「金メダルを獲得するチャンスを逃したくなかった」
7月29日(現地時間28日、日付は以下同)。アメリカ代表はパリオリンピックのグループC予選ラウンド初戦でセルビア代表を110-84で下し、幸先良いスタートを切った。 この日ベンチスタートで久々にコートへ立ったケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)は、前半に5本の3ポイントシュートをノーミスで沈めるなどフィールドゴール成功率100.0パーセント(8/8)の計21得点をマーク。 ふくらはぎの肉離れのためエキシビションマッチ5戦を全休していた男は、計16分44秒のプレータイムでフィールドゴール成功率88.9パーセント(8/9)、フリースロー成功率100.0パーセント(2/2)でチームトップの23得点を奪ってみせた。 過去3大会連続でオリンピックへ出場し、アメリカの得点源としていずれも平均19.4得点以上を残してきた35歳のスナイパーは、セルビア戦で1本のショットをミスしたのだが、試合後に「(あのミスは)俺の手から離れた時もいい感じだった。パーフェクトゲームで終えたかったんだ」と話していた。 そんなデュラントにとって、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)とオリンピックで共演するのは2012年ロンドン大会以来、ゴールデンステイト・ウォリアーズで一緒にプレーしたステフィン・カリーとは初共演となる。 ケガからの復帰が遅れたとはいえ、スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)はデュラントをロスターから外すことは考えることなく、日々状態をチェックしつつ、復帰を待っていた。そしてデュラントも今大会へ出場することにこだわっていた。30日に『Andscape』へ公開されたインタビューで、リーグ史上屈指のスコアラーはこう語っていた。 「金メダルを獲得するチャンスを逃したくなかった。(優勝するために)たくさんの素晴らしい選手たちもコミットしていたんだ。俺だって彼らと一緒にいたかった。ベストなコーチ陣もいる。とんでもないことさ。とにかく俺は彼らとフロアに立ちたかった」 NBAで優勝とファイナルMVPにそれぞれ2度、得点王に4度、オールスターに14度、オールNBAチームにも11度選ばれてきたデュラントは、すでに引退後のバスケットボール殿堂入りが確実視されているレジェンド。 だが9月末に36歳を迎えるベテランフォワードは、リーグ最高級の選手たちが集結したパリ五輪ロスターでプレーすることを強く望んでいた。 「ここにはベストな選手たちが集まっている。日々うまくなっていけるんだ。それに世界中を移動できる。(オリンピック出場というのは)バスケットボールで得られるベストな経験の1つなのさ」 大会5連覇を目指すアメリカは、8月1日に南スーダン代表、4日にプエルトリコ代表との予選ラウンドが組まれている。待望の復帰を飾ったデュラントには、次戦以降も高精度なショットを決め続けていくと期待したい。
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