【そういうことか!】春のアオリイカを「超効率的」に狙う方法とは…!?
フォールと並び、現代エギングの根幹となるテクニックと言えるのがシャクリ。つまり、ジャークテクニックです。伝統的な漁具を昇華した、イカ専用のルアーであるエギは、ウォブルやロールなどのアクションを発生しないという、ある意味で単一的な性能を持ちます。エギをどう動かし、結果としてイカを誘えるかどうかは全てアングラー次第。アオリイカゲームを展開する上で最も重要な、この誘いの極意をエキスパートアングラーにレクチャーしていただきます。今回はエギング界のパイオニアとしてPEエギングやデイエギングを確立し、現在のエギングシーンを築き上げた「重鎮」または「帝王」の異名を持つ大人気エギンガーにシャクリの極意を教えていただきます。 【動画】「おそるべし…」超効率エギングでサクッとイカを釣り上げる
重見典宏(しげみ・のりひろ)
日中の釣りにこだわり、その魅力を伝え続けるエギング界のスペシャリスト。還暦を超えた今も精力的に釣り歩き、確かな腕と明るいキャラクターでアオリイカとファンの心をわしづかみにする。
ラインスラックを操り、ボトムにいるでかイカを効率的に攻略!
エギングは分業制であり、イカを寄せるためのジャークと、イカに抱かせるためのフォールの組み合わせで成り立っている。 2段シャクリ、サウンドジャークなど、有効で特徴的なジャークはいくつかあるが、その中でスラックジャークの位置づけはというと、ボトム周辺を数多く誘えるのが強みのジャークといえるだろう。 重見「なぜボトムだけ狙うのかというと、でかイカが多いから。その時期のでかイカということやで。それに尽きるやろ」 スラックジャークはその名の通り、ラインスラックをうまく利用するジャークであり、それにより生まれる横へのダートの動き、移動距離の抑制、数多くフォール数を稼げるといったメリットが生まれることで、効率的にイカに辿り着きやすくなる。 重見「なぜエギを横に動かしたいかというと、跳ね上げたくないから。上げてしまうとフォール時間が長くなるから、誘いに時間が掛かる。レンジを広く探るならしょうがないやろうけど、ボトム周辺だけ探りたい場合には、無駄なレンジも探ってしまうことになる。エギが左右斜めに飛べば移動距離も抑えられる。それは1投で数多く誘えることを意味する。 例えば、1投で15回シャクったら回収する必要があるアングラーの脇で、スラックジャークなら倍以上シャクれたりするわけや。ということは、フォール数も倍以上やから、釣れる確率も単純計算で倍以上になる。そういうこと」 ◆スラックジャークの強み 其の1:でかイカが多いボトムを集中的に狙える 其の2:エギを上げずに横の誘いでアピールできる 其の3:移動距離を抑えられる 其の4:フォールの数が増えるので、イカが抱く確率も上がる
スラックジャークの“最適エギ”『エギ番長 ノーマルシンキング 3.5号(エバーグリーン)』
スラックジャークはエギを選ぶ。 重見「細いノーズのエギで軽い力で横に飛ばせるものを使いましょう。スラックジャークしやすいように作ったエギ番長なら間違いなしやね」 ノーズが細いと水切りが良いので、軽い力でも動いてくれるのだ。 ◆エギ番長の特徴 其の1:極薄ノーズで水切りが良い 其の2:キレのあるダートを演出しやすい 其の3:飛距離が出やすい