「満足できなくなっている」のが一番の成果かもしれない──留学して半年、Travis Japanの今
日本での活動を休止し、今年3月から米ロサンゼルスへ留学中のジャニーズjr.「Travis Japan」。現地でそれぞれのスキルを磨きながら、7人での共同生活を続ける。世界的ダンスコンペティションへの挑戦、全米オーディション番組での快進撃など、米国で実績を積む彼らの今を追った。(取材・文:青池奈津子/撮影:MICAFOTO/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)※取材は7月末から8月初旬に実施。現在復帰している吉澤閑也は活動休止中だったため不在
和の楽曲とJ-Popを融合させたパフォーマンスで世界9位
「自分たちを知ってほしい」 そんな純粋とも切実とも言える願いを叶えるために、日本を飛び出したジャニーズJr.「Travis Japan」(以下トラジャ)。 トラジャは、マイケル•ジャクソンの振り付けで知られるトラヴィス•ペインにダンスの才能を見込まれた7人で結成されたユニットで、現メンバーでの活動を開始して5年ほどになる。 2020年1月にジャニーズJr.からSixTONES、Snow Manが同時デビューする中、彼らも正式デビューを目指して新たな糸口を模索。メンバー全員一致で、留学を決意する。所属のジャニーズ事務所を自分たちで説得し、今年3月から国内での活動を休止。現在は、米ロサンゼルスの一軒家で共同生活をしながら、ダンス、歌、語学などを学んでいる。
そんな彼らが渡米直後から挑んできたのが、世界最大規模のダンスコンペティション、ワールド•オブ•ダンス(WOD)だ。トラジャは3月下旬の米国地方予選を3位通過した。 そしてこの7月、南カリフォルニアでの本戦へ。和の楽曲とJ-Popを融合させた約6分間の曲にフォーメーションをくるくると変え、ヒップホップ、ジャズ、コンテンポラリー、アクロバットなどを掛け合わせたダンスで魅せた。トラジャはチーム部門で、全米4位、世界9位という成績を収めた。
リーダー、チャカ(宮近海斗、25)はまだ実感しきれていないのか、噛み締めるように「びっくりですよね。でも……びっくりですよ」と繰り返した。 「リーダーなのは肩書きだけ」というが、言葉を大事にするタイプなのだろう。1つ質問する度に、間を取って丁寧に答える。 「今回選んだ楽曲は自分達の持ち曲のリミックスですけど、『Travis Japanっていうのがいるよ』っていうのを色んな人に伝えられたらなって。いいグループだって認めてもらいたいし、自分達を誇りに思っている良いグループがいるんだよって」