「満足できなくなっている」のが一番の成果かもしれない──留学して半年、Travis Japanの今
『なんだよこいつら』って思われたらどうしよう、という不安も
「率直な感想でいうと、楽しかったなと」 どこかあどけなさを残す屈託なさと笑顔が眩しいマチュ(松倉海斗、25)。 「あとは安心感。終わった!っていう。プロのダンサーさんだらけのなか、アイドルとしてやってきた僕たちが出るっていうのは、めちゃくちゃ不安がありました。『なんだよこいつら』って思われたらどうしようとか。約4か月磨き上げた実力を、予選より進化した僕たちを発揮できたら良いなと挑戦したら……全米4位、世界9位っていう賞をいただいて」 もしかしたら、誰より驚いていたのは、彼らなのかもしれない。
WODのヘッド•ジャッジ(審査員長)、シャイアン•キブルワイトは言う。 「I love them!(彼らが大好き!)彼らはとても謙虚で、真摯で、ステージでは煌びやか。仕事もしやすかったし、彼らが出てくれて本当によかった。また是非このステージに立ってほしいな」 ジャニーズらしい、とは語弊があるかもしれないが、キラキラと光る金糸の入った黒のスリーピースのスーツで踊る彼らは出場者の中でも一際目立ち、大歓声を集めていた。トラジャは、クラウドフェイバリット(観客賞)とベストコスチュームも獲得した。
デビュー組に「取り残された」思いもバネに
「ほぼ、同時(2年前)でしたね、皆が(留学を)言い出したの」 「実はここまでかなり大変でした!」と、トラジャが留学に至った経緯を話してくれたのはゲンタ(松田元太、23)だ。 「色々あった時期で。グループの中での葛藤だったり、事務所にもっと俺らを評価してほしい、見て欲しいけど、なかなかそれをもらえなかったり。何をしたら事務所にも恩返しできて、ファンの人も一緒に幸せにしてあげられるのかって考えていた時にSixTONES、Snow Manという同じラインの人たちがデビューしていって……。取り残されたっていう思いも正直あった。でもマイナスには考えていないというか。ジュニアのトップになって、そこからデビュー組もできないようなことをしちゃおうぜ、みたいな。ジャニーさんの夢にも海外での挑戦があったので、チャレンジしたいという気持ちも皆ずっとあった」