<センバツ・目指せ!日本一>智弁和歌山 選手紹介/1 吉川泰地投手/石橋輝星捕手 /和歌山
頂点に立つ――。3月18日開幕のセンバツに向け、揺るがない目標を掲げ、心を一つにする智弁和歌山の選手たちを紹介する。【大塚愛恵】 ◇先輩の背中、追いかけ成長 吉川泰地投手(2年) 入学時の2、3年生は、夏の甲子園で頂点に立った。レベルの差を感じていたといい、「一日も無駄にはできない。『今日はやりきった』と思えるまで練習に打ち込む」との姿勢で、その背中を追いかけてきた。 昨夏の和歌山大会を前にして、脇腹を故障。甲子園のベンチ入りは果たせなかった。「新チームで挽回する」と気持ちを切り替え、昨秋の県2次予選、近畿大会では主に先発を担った。 投手陣の競争は激しい。その中で「他の選手ができて、自分にできないことがあると悔しくなり、練習に熱が入る」と負けん気の強さを見せる。制球力や球威に課題を自覚し、投げ込みの量も増やす。「どんな時でも淡々と投げ込むのが得意」と大舞台への心の準備も万全だ。「野球に集中できる環境に感謝し、甲子園で躍動する姿を見せたい」 ◇初心忘れず、どっしり構え 石橋輝星捕手(2年) 初心を忘れずに――。うまくいかない時ほど、野球を始めた小学3年生のころを思い出すことにしている。「やってやろう」という前向きな気持ちを奮い立たせるためだ。 「入学時は、練習についていくだけでも精いっぱいだった」と振り返る。その練習量と、習得していかなければならない技術の高さに圧倒されながらも、くらいついて、感覚がつかめるようになってきたのは2年生になってからだ。 扇の要の捕手として腰を据える。周囲からの評価は「落ち着いている」。自身も「プレーでもどっしりと構えるタイプ」と認める。しかし、強豪校が集った昨秋の近畿大会では、その武器を発揮できず、浮足立ってしまった場面もあった。 経験を教訓に、試合前の相手校のデータの分析により力を入れる。準備に余念なく、聖地に挑むつもりだ。