来年も飲食料品値上げラッシュ、1~4月は3933品目…酒類・飲料・パン中心に
民間調査会社の帝国データバンクは29日、2025年1~4月に値上げされる飲食料品が3933品目に上ると発表した。酒類、飲料やパンを中心に、来年も値上げラッシュが続く見通しだ。
国内食品主要195社を対象に、29日までに判明しているものを集計した。分野別では「酒類・飲料」が最も多く、1251品目だった。アサヒビールが来年4月出荷分から「スーパードライ」を値上げし、サントリーとキリンビールも主力のビールや酎ハイなどの出荷価格を引き上げる。
「パン」も1227品目で値上げする。カカオ豆や乳製品などの高騰が原因で、山崎製パンは1月から、一部の食パンや菓子パンなどの出荷価格を平均5・6%値上げする予定だ。
同時に発表した、今年12月の値上げ品目はパックご飯など109品目にとどまり、年内では最も少なかった。24年通年では1万2520品目と、過去3年で最も少なく、昨年(3万2396品目)からは約6割減った。相次ぐ値上げが消費者の買い控えを招き、値上げに踏み切れない企業も多かったとみられる。
帝国データバンクは「コスト増加分を企業努力で吸収するには限界がある。25年は再び値上げラッシュが発生する」とみている。