がん公表でマネージャーと決別、免疫治療は一切やらず…梅宮アンナ(52)が語る、がんになって一変した価値観「日本が素晴らしい国だなと」
病気になってはじめて、日本が素晴らしい国だなと
ーー辰夫さんは、2019年に尿管がんの手術をした後に、透析治療を受けていました。そのころに「俺は安楽死を望んでいる」と話していたそうですが、アンナさんもそこまで考えずとも、辰夫さんの気持ちを理解できるようなところは。 アンナ 「死んじゃいたいな」と思ってしまう気持ちは、わかるもんね。先生から「がんです」って告げられたときは冷静だったって話したけど、ハッキリ言ってツラいはツラいです。これもさっき言ったけど、治療は長くてツラいし、どうしたって精神的にも肉体的にもダメージは来るから。あと、お金の問題もある。 いくら保険が使えても、けっして安くはないのでね。治療を続けたくても、お金が間に合わないっていう問題も出てくるから。 ーーそれでも日本の医療制度は優れていると感じますか。 アンナ それはもう。私、日本から出られないと思った。前はアメリカに住むとか言ってたけど、いまは思わないもん。娘の百々果がアメリカにいるけど、娘は22歳で健康だから「わぁ、アメリカ楽しい」って感じ。でも、アメリカで病気になった場合、まず自費で350万円くらい必要になります。そこから自分が入ってる保険が、受けたい治療に適用されるかどうかってなるから。治療費に月100万とか払っている人もいっぱいいて。 アメリカって、富裕層しか病気を治せないと思うんですね。私が生まれた日本は、国民健康保険、社会保険があって、医療費は私の母の年代だったら1割負担、私の年代だったら3割負担。そこを超えてしまったら、高額療養費制度があるから、役所に申請すれば払い戻してくれる。病気になってはじめて、日本が素晴らしい国だなと思って。 ーー最近、健康保険料が高すぎるといった声もあがっていますけど。 アンナ 国もみんなも逼迫していて、あと5年とか10年とかでシステムが変わってくるかもしれないけど。ブーブー言うのもわかるけど、私はブーブー言えないですよ。感謝しかなくて。怪我をして動けなくなっても、救急車がタダで病院まで運んでくれて。まぁ、救急車がタダなのも問題あるんだけど。でも、基本的に誰もが平等に医療を受けられるのって凄いし、日本に生まれてきて感謝しなきゃなって、すごく思ったの。