がん公表でマネージャーと決別、免疫治療は一切やらず…梅宮アンナ(52)が語る、がんになって一変した価値観「日本が素晴らしい国だなと」
「がんは糖質を好むから控えたほうがいい」にはエビデンスがない
ーーがんに限らず、病気になると「あれをやったらいけない」と言われたり、「そっちの治療よりもこっちのほうがいい」と考えてしまいそうですが。 アンナ 私、リンパマッサージによく行くんですよ。だけど、今回のがんってリンパにも転移してたから、なんとなく「揉んじゃったら進行しちゃうのかな」って思ったの。気になったので、「先生、リンパをマッサージして老廃物を流すと体にいいって言われてるじゃないですか。でも、触ったりしたらマズい気がするんですけど」って聞いたんです。 そうしたら、「梅宮さんの場合は、術前になにかをしてはいけないということはありません。でも、自分が受けて違うなと思ったらやめてください。いいなと思ったらやればいい」というお答えをいただいて。術後になると、やっちゃいけないことも出てくるんですけど。 ーー食べるものはどうですか? アンナ 「これは食べちゃダメだとか、これがいいとかっていう教えは、僕たちの世界ではない」みたいなことを言ってもらって。標準治療の考えって、そうなんですよね。 標準治療以外だと、「がんは糖質を好むから、摂るのを控えたほうがいい」みたいな教えがあるじゃないですか。でも、あれってエビデンスがないんですよ。PET検査の時にちょっと糖分を入れるんだけど、そのときにがん細胞が反応はするんですよね。でも、どうしてそれで、がんが好んでいるとか、喜んでいるとかって、わかるのかなって。 このあいだまで入院してましたけど、食事には白米が出てきますから。これだけ日本人がお米を食べてるのに、糖質はダメ、甘いものダメっていうのはね。一緒にフルーツも出てくるし、シャケも出てくるし。バランスが取れた食事ですよ。
自分の価値観には標準治療がマッチしていた
ーー糖質がダメだったら、病院で出しませんよね。 アンナ 甘いフルーツが出てきて、やっぱりこれが答えなんだろうなと思えた。標準治療っていうものが、自分の価値観とマッチしてたんですよね。で、「標準治療でいいじゃん」って。まぁ、最初からそう思ってはいましたけど。 自由診療や免疫治療が悪いというわけじゃないんですよ。みんなそれぞれの症状、置かれているステージがあって、病院に行って「あと3ヶ月です」って言われちゃうと、わらにもすがる気持ちになって「免疫治療やってみようかな」と考える人もいるはずで。実際、私も診断が出るのを待っているときに、早くハッキリさせたくて、自由診療の胸のMRIを受けてるし。それで「がんではなくて、嚢胞です」と言われたわけだけど。 でも、あの日、あのとき、「浸潤性小葉がん、ステージ3️A」と言われて「標準治療だよね」って。そういう選択。それ以外のものを選ぼうとは考えなかったんです。