ぶつかってないけど事故の原因は明らかにアイツ……な誘因事故は泣き寝入りする必要ナシ! ただしドラレコは必須だった
相手がいてもいなくても事故を起こしたときは警察に通報
直接相手のクルマやバイクなどに接触はしていないものの、交通事故を起こしてしまったという話を聞くことがあります。このような事故の現場を見ると、単独事故(自損事故)のように見えることがほとんどです。しかし、じつはほかのクルマやバイクなどが原因で自損事故を起こしてしまったというパターンもあります。このような事故は誘因事故といわれます。 【写真】時速400キロ以上で走行可能! 世界最速パトカーの姿とは?(全8枚) この誘因事故を起こしてしまったときは通報する必要はないのでしょうか。また、誘因事故でも相手方の過失を立証することはできるのでしょうか。今回は、誘因事故を起こしてしまったときの対処法や過去の誘因事故の判例などを紹介します。
接触事故じゃなくても交通事故の際は警察に通報する
交通事故を起こしてしまったときは、相手がいない場合であっても、単独事故であっても、誘因事故であっても、警察に届け出なければなりません。交通事故を起こしてしまったときにやるべきことは次のとおりです。 1)負傷者の救護(必要に応じて119番通報) 2)警察への通報(110番通報) 3)保険会社への連絡 これらの通報や連絡は、基本的にどのような事故であっても行う必要があります。
相手との接触がなくても交通事故の因果関係を認めてもらえるのか?
ここからは、相手に直接ぶつかったり追突したりしたわけではないものの、相手がいたことによって起こしてしまった誘因事故について解説します。 まず結論からお伝えすると、因果関係を証明できれば、誘因事故として認められる可能性は十分にあります。ただし、誘因事故として認められるためには、相手を特定することができたり、相手方の行為によって事故が発生したことを証明したりしなければなりません。 たとえば、合図をせず急に進路変更をしてきたことに驚いて急ハンドルで避けようとして壁やガードレールにぶつかった、飛び出してきた人や自転車を避けたときに電柱にぶつかったなど、相手の過失によって交通事故が発生したことを証明できれば、相手方に損害賠償請求することが可能です。