機能的なレインウェアの発明家、フランスの国民的ブランド「ケーウェイ(K-WAY)」の歴史と見据える未来
ー先駆的なブランドが新しいカテゴリーを生み出すと、それに追随する企業により競争も激しくなるのが通例だと思います。「ケーウェイ」はどのようにして現在まで生き残り、再起を図れたのでしょうか? そうですね、40~50年前に市場で熾烈な競争が始まりました。90年代後半にはさまざまな要因も重なり、「ケーウェイ」は競争に負けて倒産してしまいました。 2004年に親会社BasicNet SpAがブランドを引き継いだのは、そのユニークなブランドの歴史と伝統を残すためです。そして今日、ブランドがますます成長しているのは、誰もがレインウェアというカテゴリーにおいて「ケーウェイ」がオリジナルであるということを認識しているからです。 スポーツやアクティブウェアを展開する競合ブランドが存在しますが、特に若い消費者は、どの分野においてもファッショナブルなヘリテージブランドを求めており、それが「ケーウェイ」への評価につながっています。 クラシックでありながら現代的で、機能性とカラフルなラインナップを備えた商品は、フランスとイタリアだけでなく世界中で幅広い層に支持されています。アイデンティティに忠実でありながらもブランドとして進化し続けているのが、現在の「ケーウェイ」の最大の強みです。
ー商品はどのように進化を遂げていますか? 最新テクノロジーを取り入れて、現在の商品は以前よりも軽量で、通気性・撥水性に優れたリサイクルナイロンを使用しており、機能面の向上を常に課題に掲げています。街着としては、自転車やスクーターに乗る人、もちろん活発な子どもにも適しています。 また、街着以外にもスキーや登山、ヨット、セーリングなどのスポーツシーン向けやコレクションラインなど多様なアイテムを揃えています。つまり、すべての人に向けたブランドなのです。デザイン性を高め、ファッションブランドとしての訴求も強化していますが、最終的に重要なのは、クールでフレンドリーなブランドというイメージだと思っています。