機能的なレインウェアの発明家、フランスの国民的ブランド「ケーウェイ(K-WAY)」の歴史と見据える未来
ーたしかに、2020年からはミラノ・ファッション・ウィークに参加してショーを開催し、レインウェアの域を超えてファッションブランドとしても認知されるようになっています。デザイン性を高めたことで、この数年でどのような反響がありましたか?
「アー・ペー・セー」や「プレイ コム デ ギャルソン」、ラグジュアリーブランドでは「フェンディ」や「サンローラン」ともコラボレーションしたことで、新たな顧客層にリーチできました。 多くのファッションブランドが、「ケーウェイ」のアイコニックな商材の伝統と優位性を認識して、現在もコラボのリクエストが届いているのは大変喜ばしいことです。
また、ファッションだけでなく、デザインやアート、音楽などの新しい分野でのパートナーシップにも力を入れており、日本では昨年、アーティストの長場雄さんとの初のコラボが実現しました。レインウェアのパイオニアとして、ファッションとカルチャーでも「ケーウェイ」の存在感を示したいと思っています。
日本進出はブランドにとっても重要な出来事
ー日本市場に対してはどのような印象をお持ちですか? 日本は、世界でもっとも魅力的な文化を持つ国のひとつです。ファッション全般において主要なターゲット市場と認識しており、2022年に本格上陸を果たし、第1号となる旗艦店を構えられたことは、ブランドにとって重要な出来事です。 日本人は世界のなかでも、品質に対して強いこだわりを持ち、世界観を大切にし、ブランドに対して忠実だと思います。商品だけでなく、アーティストとのコラボレーションやイベントについても高い関心を示してくれる市場です。 ーベストセラー商品と日本市場での人気商品について教えてもらえますか? 1970年代のアーカイブをベースにしたCLAUDE、LEON、EIFFELの定番シリーズが、世界的なロングセラー商品です。この3型を復刻させた、日本限定の“Remake”シリーズが日本では人気があります。 創業当時のビンテージロゴやディテールを踏襲したうえで、シルエットはモダンに仕上げ、どなたでも着やすいアイテムです。
ー来年のアニバサリーイヤーに向けて、今後のビジョンを教えてください。 盛大に祝うために、コラボレーションをいくつか発表し、顧客とのコミュニケーションも強化する予定です。ブランドの世界観と物語を多くの人に届け、今後も長く、広く愛されるブランドに成長させていきます。