寿司ではない「SusHi Tech Tokyo」で見えたはずの東京の未来
まず、りんかい線国際展示場駅を下車し、東京ビッグサイト方面に歩いた。すると、屋外フードコートがあり、そこからシンボルプロムナードと呼ばれる屋外路を進む。途中、環境への配慮をした食品、アート感覚を強めたファッションなどの小規模ブースがあった。 その先は、自動運転車や小型モビリティの試乗体験エリア。ただし、搭乗可能なモビリティの数は少なかった。 さらにシンボルプロムナードを進むと、廃材利用による各種オブジェが並ぶ。ここは、ゆったりとした気分で鑑賞することができた。
その奥手には、東京都が推奨する電力確保の取り組み、「H:へらす/T:つくる/T:ためる」からなるHTT取組推進宣言企業の登録申請を紹介するブースや、トヨタの立ち乗り式モビリティ「C+walk T」を使う、参加費無料のスローレジャーライド「おさんぽ(OSAMPO) 」の体験コーナーなどがあり、人気を博していた。 ■燃料電池バスで行った「海の森エリア」は? 日本科学未来館に入ると、通常の展示とは別に1階の一部をSusHi Tech専用スペースとしていた。
ここでは漫画家・手塚治虫氏のキャラクターがアンバサダーとなり、子どもから年配の方まで広い世代に向けて、ロボットやドローンなどを実際に体験できるコーナーを設置。日曜日でもひどく混雑することはなく、比較的余裕を持って各種の体験をすることができた。 そのほか「空飛ぶクルマ」の展示もあったが、開発や今後の利活用の可能性について具体的な説明はなく、ものたりなさを感じた。 日本科学未来館の次は、無料の燃料電池バスで約30分移動して、 海の森エリアへ。結論からいえば、ここでの体験は期待はずれだった。
SusHi Techのホームページには、「次世代の街づくりについて、ビジネスパーソンにも興味を持ってもらう内容」としていたが、現場にはそうした実機の展示がほとんどなかったのだ。建屋の中に各社のブースがあるが、説明員がいないブースも目立つほど。 外のオープンスペースには、レンタル方式の2輪車体験などもあるが、体験者数は極めて少ない印象だった。 仮に、次回SusHi Tech開催を企画するならば、主催者は今回の海の森エリアでの内容を反省し、抜本的な変更を考えるべきだろう。