ラウンドワン「米国市場で50店舗超の成功」の理由。単純な“日本式サービスの輸出”ではなかった
数字で見るラウンドワンの成長
ラウンドワンの成功は、数字にも現れています。2024年4~6月期の連結決算によれば、売上高は前年同期比12.3%増の403億8900万円、営業利益は前年同期比25.6%増の48億8000万円を記録しています。米国における既存店売上高は2.6%増と当初の計画を下回ったものの、依然として好調を維持しており、店舗数の増加とともにさらなる成長が見込まれています。 また、同社は8月上旬に日本の株式市場において優れた企業を選出する株価指数である、JPX日経インデックス400に新規採用されました。これは、ラウンドワンが資本効率の高い経営を行っていることが評価された結果であり、今後のさらなる成長に向けて期待が高まっています。 ラウンドワンは、国内外での成長を支えるため、常に新しい挑戦を続けています。エンターテインメント事業に加え、ラウンドワンデリシャスによる飲食事業への進出は、その挑戦の一環です。また株価も執筆時点(9/12)では980円前後を推移しており、売上高の上昇とともにさらなる株価の上昇が期待されます。 日本発のエンターテインメント企業として、ラウンドワンがグローバル市場でどのような未来を切り開いていくのか、その動向にますます注目が集まっています。 もしも料理人で海外移住も視野に入れているならば、絶好のチャンスとなるかもしれません。 また海外展開において、日本のテクノロジー企業よりもよっぽどアメリカンドリームに近いのが、日本のエンタメやフードビジネスであることは興味深い事例ではないでしょうか。 <TEXT/鈴木林太郎> <引用> 株式会社ラウンドワン「2024年3月期決算説明会資料」 「ラウンドワン、衰退する米ショッピングモールの救世主に」(Bloomberg) 【鈴木林太郎】 金融ライター、個人投資家。資産運用とアーティスト作品の収集がライフワーク。どちらも長期投資を前提に、成長していく過程を眺めるのがモットー。 米国株投資がメインなので、主に米国経済や米国企業の最新情報のお届けを心掛けています。Webメディアを中心に米国株にまつわる記事の執筆多数 X(旧ツイッター):@usjp_economist
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