E Inkタブレットって実際使える? ヘビーユーザーが教えるメリット・デメリット
E Inkタブレットが苦手なこと
いつもタブレットでやっていることをすべてE Inkタブレットでやりたい場合、「それなりに」から「不可能」までさまざまです。 明らかなデメリットはいくつかあるでしょう。 それは、カラー表示ではないこと(高価なカラーE Inkタブレットを買わない限り。しかも、性能は不十分で色は濁って精細ではない)、動画を見たりゲームをしたりできないこと(新しいタブレットはリフレッシュレートが高く、技術的には可能だが快適にはできない)、そしてメモアプリの完全な代わりにはならないこと。 その他は以下のような要素が挙げられます。 検索やインデックスが必要なとき 筆者は日記をつけていますが、それにreMarkableは使っていません。 理由の1つは習慣で、長年「Obsidian」を使って日記を書いてきたので、変えたくないから。 また、日記を検索したり、インデックスをつけたりするのが好きなのですが、E Inkタブレットで上手く行なう方法が見つかりませんでした。筆者の知る限り、手書きの文字をインデックスにできるものはないと思います。毎日手書きの文字をテキストに変換するという手もありますが、それなら最初からPCで入力したほうが早いでしょう。 ほかのアプリとの統合 E Inkタブレットは、アプリを開いたり、ウェブを閲覧したりできないものが多いです。一部アプリを実行できるものもありますが(Androidを搭載したBooxの「Note Air 3」など)、それでもE Ink特有の制約により、できることは限られます。 簡単に言えば、E Inkデバイスのスクロールやブラウジングは滑らかではなく、画像が粗かったり、遅かったり、ゴーストが発生したりします。E Inkタブレットは紙のように使うのが一番です。 しかし、対応アプリが限られているのは必ずしも悪いことではありません。筆者の場合、ネットに手軽にアクセスできないがために気が散らないのは、E Inkタブレットの魅力の1つです。 ただし、E InkタブレットとiPadのどちらにするか悩んでいて、普段使うアプリへのアクセスが重要なら、iPadにしたほうがいいでしょう。 すばやいファイル共有 ドキュメントや文書に何かを入力した場合、それをすばやくメールで送信したり、Google ドキュメントに投稿したりすることができます。 E Inkタブレットでも同様のことはできますが、ビルトインの光学文字認識(OCR)を使う方法(最初に出力されたテキストを修正する必要があり誤字脱字が多い)か、もしくは手書きの文字の画像を送る方法のいずれかで行なうほかありません。 どちらも理想的とは言えず、またPCから作業する必要があります。それなら最初からPCで作業するほうが楽です。 上に挙げた欠点はE Inkタブレットが役に立たないということでも、誰にでも当てはまる欠点ということでもありません。むしろ、E Inkタブレットは特定の状況で役立つということであり、筆者が言いたいことです。 筆者とは目的ややりたいことが違うかもしれませんが、E Inkタブレットを購入する前に今回の記事を読んで、自分の期待に応えてくれるものかを判断する参考になれば幸いです。 Source: reMarkable, GitHub
的野裕子