「マイナ免許証」2025年3月24日から運用開始…従来の免許証との違いは?専門家が解説
杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。 12月22日(日)の放送テーマは、「もうすぐスタート! マイナ免許証」。警察庁交通局 運転免許課 課長補佐の伊東奈央さんから、マイナ免許証の詳細とメリットについて伺いました。
◆マイナ免許証所持の選択は任意
2025年3月24日(月)より、マイナンバーカードと免許証を一体化する「マイナ免許証」の運用がスタート。マイナ免許証を希望する人は、運転免許証の情報をマイナンバーカードに記録できるようになります。マイナンバーカードに記録される情報は、運転免許証の番号、有効期限、免許の種類、“メガネが必要”などの条件、顔写真などです。免許の種類はいわゆる普通自動車第一種、二種、トラックなどを指し、これらの情報はマイナンバーカードのICチップ内に記録されます。 なお、マイナ免許証は新規に発行されるものではなく、ドライバーはマイナカードと免許証の一体化を任意で選ぶことができます。また、ドライバーは「情報を紐付けせず従来の免許証を使用」「マイナ免許証のみ保有」「マイナ免許証と従来の免許証を保有」の3つの選択肢から選ぶことができます。つまり、マイナ免許証の導入により、これまでの運転免許証がなくなったり、使えなくなったりするわけではありませんし、保有方法も途中で変更できるのもポイントです。
◆マイナ免許証のメリット
続いて、マイナ免許証を持つことのメリットを紹介します。1つは“住所変更の簡易化”です。引越しや結婚などで住所や氏名などを変更する場合、これまでは自治体と警察の両方で変更手続きをおこなう必要がありました。マイナ免許証のみを保有している場合、事前手続のうえ自治体に届けを提出するだけで済み、警察署への届出は不要になります。 2つ目のメリットは「免許更新のオンライン化」です。マイナ免許証を持っていれば、更新のハガキが届いてから更新に行くまでのあいだ、自宅などで好きな時間にオンライン受講ができますので、事前にオンライン講習を受けていれば、写真撮影後はマイナ免許証に記録された情報を更新して終了となり、免許更新の所要時間を短縮できます。 「ただし、これは無事故無違反の“優良運転者の講習”と軽微な違反1回のみの“一般運転者の講習”の場合です。どの講習の対象かは、更新連絡のはがきに記載されています」と伊東さん。 また、従来の対面講習での手数料は優良運転者で500円、一般運転者で800円かかりますが、オンラインならどちらも200円となります。さらには、免許関係手数料の見直しもおこなわれ、これまで免許の更新手数料は2,500円でしたが、3月24日以降はマイナ免許証だけなら2,100円、免許証とマイナ免許証2枚持ちだと2,950円、免許証だけなら2,850円になります。 一部の地域では、オンライン講習のモデル事業が実施されています。受講者が動画をしっかり視聴しているかを確認するため、講習内容について確認問題を出題したり、受講者の顔を確認するなどの仕組みも設けられています。