ダイニングチェアは全部同じにしないのが正解!個性派マンションリノベのアイデア
Point 3 ダイニングキッチンで素材合わせの妙を楽しむ
「家具が大体決まり、眺めたい景色が定まったら、次はダイニングキッチンにどんな素材を取り入れたいか考えましょう。このマンション空間のように、キッチン収納扉の木とキッチンに貼ったタイルのように、複数の素材を合わせることを楽しんでも。そのほうがより個性豊かな空間になりますね」 プレミアムオーダーキッチン会社の「リネアタラーラ」が制作したキッチンでは、壁面キャビネットの扉に2種類の無垢材の板を貼り合わせています。濃淡の茶色によるパターンがどこかレトロモダンな印象。さらに、水栓金具のあるアイランドキッチンには平田タイルの薄いベージュの棒状のタイルを貼り合わせています。特徴的な手触りや質感のある素材が加わることで、ダイニングキッチンが唯一無二なものに。空間の密度も高まります。
Point 4 何をして、どんな時間を過ごしたいかを明確にして空間づくりをする
「たとえば人を招きたい方もいれば、ひとり時間を楽しみたい方もいる。ダイニングキッチンで料理や食事以外に何をして過ごしたいですか?と尋ねるようにしています。どんな時間を望んでいるのかが見えてくると、動線が決まり、家具や雑貨の配置が定まってきます」 ここでは複数人のゲストをもてなすことを考えて、多角形のダイニングテーブルをセレクト。回遊性を高めるためにキッチンからある程度離して配置しています。また、アイランドキッチンのカウンターもテーブル代わりになり、ドリンクをまとめて置いたり、アペリティフや食後のスイーツを並べたり。ホームパーティ時は人が自由に動き回れるようにしておくのがおすすめです。 「マンションのダイニングキッチンがフレキシブルに使える居心地のよいコーナーになるといいな、と考えています。休日の気取らないパーティはもちろん、日々の過ごし方として子供と一緒に勉強するのもいいでしょう。それに大人がひとりワインを楽しんだり、読書をしたり、テレワークにアトリエ、いろんなシーンに使えるように空間づくりをしていただきたいですね。大切なのは居心地のよさと自由な発想です」 自分がどんな風に過ごしている時間が居心地よく感じられるのか?を具体的に想像することで、おのずと求める部屋や家具、雑貨がくっきりと見えてきます。そして、こだわりが詰まった居心地のよい空間は、ほかのどこにもない唯一無二のダイニングキッチンになるのです。 ワンフロアでつながるケースが多いマンションにおいて、家全体のイメージを左右するダイニングキッチン。マンションリノベをする際の悩みどころでもありますよね。大切にしたい家具、景色、素材、過ごし方を洗い出して、全体を組み立ててみましょう。