キケンと隣り合わせ!命綱なしで約35mの木を登る!?三重県・尾鷲市「御山祭り」で300年以上続く"ご神木登り"
富士山の山開きにあわせて開催する「御山祭り」のルーツ
「御山祭り」について、先達の西川さんに伺いました。 (祭りのまとめ役"先達"・西川達人さん) 「三木里町の『富士浅間神社』に登る。富士山の山開き7月1日に合わせた祭り」 「御山祭り」は、全国1300社以上ある富士山を信仰した浅間祭りの一つ。町を見下ろす山を富士山に見立て、その頂上にある浅間神社のご神木に竹の御幣を掲げて、町民の無病息災と五穀豊穣を願います。 氏子たちは、町の人の願いを背負って命がけの神事に挑戦。まずは、ご神木の頂上に行く氏子が先陣を切って登ります。 しかし氏子が登っていたのは、ご神木の隣にある椎の木でした。ご神木を傷つけないように、まず椎の木に縄梯子を吊るし、ご神木にはロープで渡ります。そして、手渡しで竹を渡して頂上まで運びます。ご神木の一番頂上に登る平山裕久さんに、祭りへの意気込みを尋ねました。 (頂上に竹の御幣を付ける・平山裕久さん) 「祭りがあってありがたいねってみんなが言ってくれて、『続けてほしい』。それが僕は大事。できるだけつないでいきたい」 50年ほど前までは150人以上いた氏子も、高齢化などで近年は10人前後に。町の人のためにも祭りを続けようと命がけで臨んでいます。
無事竹を奉納できるか?いよいよ最大の難関の綱渡り
いよいよ、最大の難関である椎の木からご神木へ渡るときが。足元がぐらつきながらも、急勾配の木と木の間を無事渡り切りました。木の下から順番に竹の御幣を手渡して、ご神木にいる氏子に託します。 山の麓から見守っていると、ご神木の頂上に高々と竹の御幣が掲げられました。4日間に渡った「御山祭り」も無事に終了。竹の御幣は、来年の祭りまで三木里町を見守ります。 (祭りのまとめ役"先達"・西川達人さん) 「実は緊張している、(祭りが始まる)28日から。木に登った子たちの足が地面に着いた瞬間にホッとした」 300年続く祭りの裏には、過酷でも命がけでも、祭りを守っていきたい男たちの姿がありました。 CBCテレビ「チャント!」7月17日放送より
CBCテレビ