「既に大きな代償を払い、十分反省している」日本体操協会が宮田笙子に“厳重注意”の処分を発表
日本体操協会は7日、飲酒・喫煙でパリ五輪出場を辞退した宮田笙子選手の処分について発表。倫理規定に基づいた処分は行わず、会長による厳重注意としました。 【画像】体操・宮田笙子が復帰戦に臨んだ心情を吐露「恩返しできるように努力していきたい」 宮田選手はパリ五輪代表選考を兼ねた5月のNHK杯で3連覇を達成。初の五輪代表内定をつかみました。しかし、7月に行われたパリ五輪代表選手のモナコ合宿の際、飲酒・喫煙が発覚。その後、宮田選手自らパリ五輪出場を辞退する旨を日本体操協会に伝える形となりました。 日本体操協会は10月31日に調査委員会からの宮田選手についての調査報告書を受領し、調査報告書の内容を精査後、対象者に対する処分を決定しました。 宮田選手の処分としては「倫理規程に基づいた処分は行わず、会長による厳重注意」と発表。理由としては「7月4日、オリンピック前の強化合宿の際、ナショナルトレーニングセンター内の居室で飲酒・喫煙を行い、法令並びに『JGAの倫理規定』及び『日本代表選手・役員の行動規範』に抵触する行為はあったものの、既に本人自らオリンピック出場を辞退し、既に大きな代償を払い、十分反省しているため」としました。 また、女子強化本部の田中光前本部長、田野辺コーチ、原田コーチらは全員既に辞任しており、女子強化本部の処分についても「倫理規程に基づいた処分は行わず、会長による厳重注意」としました。 今後は、「“代表行動規範”の喫煙、飲酒に関する規定を改めて見直し、その内容について、明確で実効性のあるものとして整備すると共に、競技者及びその関係者に周知して理解を深めることが必要」とし、違反行為と罰則の明確化を検討やインテグリティ教育、コンプライアンス教育の改善などを行うとしました。 また、「所属チームを超えた競技者及びその指導者間のコミュニケーションを円滑にし、常に情報を共有できる体制が求められる」と日本体操協会内のコミュニケーションの充実についてもコメントしました。