松本貴治、犬伏湧也の番手から差し抜け2度目の地元記念優勝、通算4回目のG3制覇【松山競輪・開設75周年記念 金亀杯争覇戦】
◇8日 G3大阪・関西万博協賛「開設75周年記念 金亀杯争覇戦」最終日(愛媛県・松山競輪) 決勝が行われ、松本貴治(30)=愛媛=が犬伏湧也の番手から差し抜けて71周年以来2度目の地元記念を優勝。G3制覇は11月の防府記念以来、今年3回目(3日制佐世保ミッドナイト含む)、通算4回目となった。2着はまくりに出たものの松本に合わされた深谷知広、3着は松本を追走した橋本強だった。 ◇ ◇ こん身の犬伏の突っ張り先行。そして最終2角7番手から猛烈な勢いでまくり上げてきた深谷。松本はその深谷の赤い影を犬伏の番手で視認するとひと振り。勢いを止めたうえで外に踏み出し、鮮やかにトップゴールを決めてみせた。「犬伏君が頑張ってくれて最高の結果。打鐘からいい感じで踏み上げてくれたから、うまかった。連日、ラインのおかげです」。地元ファンの大歓声とは裏腹に喜びは控えめ。準決勝も前を任せた取鳥雄吾の先行による勝利だったため、あらためて仲間への感謝の思いが込み上げたのだった。 今年はG3を3度制覇。今や愛媛のエースであり、犬伏とともに四国を代表する選手になった。ただ、G1ではなかなか好結果を残せず存在感も薄い。「まだG1では戦えない状態。防府記念(決勝)のように自分で動いて取れる力を付けないといけない。総合的に底上げしたい」。笑顔なき勝者は頂点だけを目標に、さらに厳しい練習を積んでレベルアップを図る。
中日スポーツ