60歳代＆70歳代【貯蓄3000万円】のラインをクリアする世帯は何パーセント。気になる貯蓄格差も深掘り
【70歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円超は何パーセント？
引き続き、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]（令和4年）」から、70歳代・二人以上世帯についても見ていきます。 60歳代よりも、リタイヤ世帯が多く含まれていると考えられる70歳代世帯。みんなの貯蓄事情はどうでしょうか。 ●【貯蓄ゼロ世帯を含む】70歳代・二人以上世帯の貯蓄額 【貯蓄ゼロ世帯を含む】70歳代・二人以上世帯「貯蓄額の平均と中央値」 ・平均:1905万円 ・中央値:800万円 【貯蓄ゼロ世帯を含む】70歳代・二人以上世帯「貯蓄3000万円超」の割合 ・18.3％ 貯蓄ゼロ世帯を含む、70歳代・二人以上世帯の貯蓄平均は1905万円、中央値は800万円。そして「貯蓄3000万円超」の割合は18.3％、貯蓄ゼロ世帯の割合は18.7％。60歳代と同じように二極化が見られました。 貯蓄がある世帯に絞ってみると、どう変わるでしょうか。 ●【貯蓄がある世帯限定】70歳代・二人以上世帯の貯蓄額 【貯蓄がある世帯限定】70歳代・二人以上世帯「貯蓄額の平均と中央値」 ・平均:2360万円 ・中央値:1200万円 【貯蓄がある世帯限定】70歳代・二人以上世帯「貯蓄3000万円超」の割合 ・22.5％ 貯蓄がある世帯に絞ると、70歳代・二人以上世帯の貯蓄平均は2360万円、中央値は1200万円。「貯蓄3000万円超」の割合は22.5％でした。60歳代同様、平均は2000万円、中央値は1000万円の大台をそれぞれクリアしてはいますね。
60歳代・70歳代でも「貯蓄3000万円超世帯」は多数派ではない
同資料によると、「貯蓄3000万円超世帯」の割合は、50歳代までの世代と比べて、60歳代・70歳代世帯で高くなっていることがわかっています。 とはいえ、60歳代・70歳代ともに貯蓄3000万円超世帯の割合はいずれも約20％。ほぼ5世帯に1世帯の割合です。 年齢的に、定年退職金や親族からの相続などで大型収入があった世帯も一定数存在しているでしょう。それでも「貯蓄3000万円超」を達成している世帯は多数派ではないのです。 かつて金融庁のレポートに端を発した「老後2000万円問題」が記憶に新しい人もいるでしょう。もちろん老後資金がいくら必要かはもちろん人それぞれ。健康状態や家族構成などによっても個人差が出ます。 しかし「人生100年時代」と呼ばれる長寿時代。ケガや病気、想定外の震災、さらなる物価上昇などに備えたマネープランを練っておきたいものですね。
