日経平均は小幅に3日続伸、米CPI控え模様眺め
[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に3日続伸し、前営業日比4円65銭高の3万9372円23銭で取引を終えた。米消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間夜に控えて積極的な売買は手控えられ、材料やテーマのある銘柄が個別に物色された。商いは低調で、東証プライム市場の売買代金は4営業日連続で4兆円を下回った。 日経平均は9円安で寄り付いた後、3万9100円─3万9400円台と、レンジ内でプラス圏とマイナス圏を行き来する値動きとなった。全体的に手掛かり材料に欠ける中、注目度が高い米CPIの発表前に様子見ムードが広がった。 業種別では、川崎重工業が10%超高、IHI、三菱重工業が4─6%超高と、防衛関連株が軒並み大幅高となった。市場では、地政学リスクの高まりや防衛費の増額の思惑が働いているとの見方があった。 もっとも、野村証券の神谷和男ストラテジストは「明確な材料が少なく薄商い相場となる中、物色は値動きが良く、テーマ性がある銘柄に向きやすい」と話す。市場では、当面は材料やテーマのある銘柄の個別物色が続くとの見方が少なくない。 東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、0.29%高の2749.31ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.29%高の1414.93ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆8412億6300万円だった。 東証33業種では、銀行、保険、繊維製品など24業種が値上がり、電気・ガス、鉱業、ガラス・土石製品など9業種が値下がりした。日銀の追加利上げの可能性が意識される中、長期金利が上昇し、金融株は総じてしっかりだった。 主力株では、ディスコが3.50%超安、レーザーテックが1%超安で年初来安値下回る場面があったほか、東京エレクトロン、アドバンテストも小幅安となり、半導体関連株は総じて軟調だった。 半面、キッコーマン、スズキが2%超高としっかり、ソニーグループは株式分割後の上場来高値を更新した。 新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.3%安の638.58ポイントと、続落した。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが823銘柄(50%)、値下がりは750銘柄(45%)、変わらずは71銘柄(4%)だった。 終値 前日比 寄り付き 安値/高値 日経平均 39372.23 +4.65 39357.77 39,112.80─39,401.93 TOPIX 2749.31 +7.90 2746.31 2,733.79─2,750.26 プライム市場指数 1414.93 +4.07 1413.22 1,406.96─1,415.39 スタンダード市場指数 1250.75 +2.00 1250.01 1,246.81─1,251.96 グロース市場指数 817.15 -2.53 819.68 814.47─820.70 グロース250指数 638.58 -1.89 640.36 635.95─641.27 東証出来高(万株) 170703 東証売買代金(億円) 38412.63