吉田拡郎

びわこボートの「GⅡ第68回結核予防事業協賛　秩父宮妃記念杯」は20日、第12Rで優勝戦が行われ、吉田拡郎（42）＝岡山＝が4カドまくりで快勝。昨年6月の蒲郡68周年以来の特別戦V（通算は58V、SG1V、GⅠ4V、GⅡは4回目のV）を飾った。1号艇で人気を集めた大上が2着、地元・馬場が3着に入った。 ◇ 真骨頂の走りでびわこ伝統のタイトルをつかみ取った。優勝戦は枠なり3＝3の進入隊形から、4カド発進の吉田拡が他艇を置き去りにするようなコンマ03の強S攻勢。内3艇を一気に飲み込んで1マークを先マイするとそのまま独走態勢へ。後続争いを尻目に悠々とVロードを駆け抜けた。 「整備、ペラ調整で伸びを求めたけど、スタート練習から全然伸びなかった。さすがに早すぎたけど、いけるだけのスタートはいこうと思っていました」 最近6カ月の平均STは優勝戦メンバーではトップのコンマ11。びわこでは猛威を振るう中間整備機にパワーでは見劣ったが、最後は持ち前の速攻力で1年4カ月ぶりの特別タイトルVを成し遂げた。「スタート力でメシを食っているんでね。最近は自分の勘を信じていいのがいけていたし、それが生かせてよかった」と充実感いっぱいの表情で会心の勝利を振り返った。 まるがめオーシャンCでSG初戴冠を果たしたのが2014年8月。10年が経過したが、その輝きはまだまだ色あせていない。 「茅原（悠紀）君の攻める姿勢には刺激を受けている。今年はSG、GⅠでまったく活躍できなかったから、来年こそはSGの舞台で茅原君に肩を並べる活躍がしたい」 今回のVで来春のSGクラシック（若松）の出場権を獲得。岡山支部が誇るGP覇者とともに、持ち前の攻撃力でボート界を盛り上げる。（倉橋智宏）