「自分の言葉に責任を持たなきゃ」――“パーフェクト超人”三田友梨佳を支える「中居の言葉」
行動の契機になることを届けられたら
東京五輪で希望に満ちあふれるはずだった2020年は、新型コロナウイルスで雰囲気が一変。未曽有の危機に、報道キャスターとして何を考えているのか。 「SNSの誤った情報をきっかけにトイレットペーパーが町から消えましたよね。たった一人の言動でも、集まったらどれだけ影響力を持つのか改めて実感しました。ですが逆に言えば、みんなが同じ目標に向かって、少しでも行動を変えたら事態は好転させられる。テレビに出る仕事に就いているからこそ、小さな気づきでも何か行動の契機になることを届けられたらいいなと思っています」
女性アナウンサーは清廉潔白なイメージを抱かれ、無味無臭を求められがちだ。その中で、意見を表明することは勇気がいるのではないか。そう聞くと、三田は毅然と言い切った。 「男性アナウンサー、女性アナウンサーと区別して考えることがあまり好きではなくて。それぞれ持っている信念も違うと思います」 彼女の信念とは。 「情報が錯綜し、憶測だけのようなニュースもたくさんある中で、少なくとも自分の言葉には嘘がないようにしたい。物事の本質を捉え、自分の言葉に責任をもって、視聴者の皆さんの気持ちに寄り添いながら伝えたい。この信念をずっと貫いていきたいです」 汗をかいて準備にいそしみ、感性を磨く。声高に叫ぶ人よりも、遠慮して埋もれがちな人の心を汲み取る。己に嘘をつかず、本音で語る――。これからも、アナウンサー・三田友梨佳は自分にしか出せない熱量で画面から問いかけていく。