モデル鈴木えみさん「娘に読み聞かせた性教育の絵本をInstagramに投稿したら、思った以上の反響が」性教育イベントに力を入れる理由と、目指すゴール
パパの参加率や質問挙手率も高い! 家族で性教育をアップデートして
――今までのイベントを経て、参加したご家族の反響はどうですか? 鈴木さん:毎回、私が母親目線のナビゲーター役、専門的な話ができる先生・監修者をお招きしてるので、満足度が高いアンケート回答や参加者のリアルな声をいただいています。やらなきゃいけないと、すごくざっくり考えてスタートしてみたら、「そんなことも大事だよね」とか「自分の子が被害者になる可能性」、「知識がないと加害者にもなりうる」など、家庭内で性教育の知識や性の認識が芽生えたり、イベントが終わってからも家庭で話すきっかけへと伝わっている気がします。 お父さんの参加率や質疑応答の挙手率も高いですね。お父さんと娘で出かけた時ならではの悩みなど、そういう着眼点もイベント参加者みんなで聞けて、悩んでいるのは自分だけじゃないんだ、と一体感も生まれますし、来場者同士のコミュニケーションにもつながっています。 ――えみさん自身は、子どもの頃、家庭や学校でどのように性教育について教わっていましたか? 鈴木さん:どういうレベルだったかは記憶になく、おしべ・めしべ、みたいな程度…。避妊具のつけ方を学校で習った気もするけど、男子たちが終始ふざけてた記憶ばかり。子どものころから、思春期にホルモンバランスが変化して、成長期を経て体が大人に変化します、月経が始まる、精通がある、というところは学ぶ。その次にもう、急に妊娠の話にいっちゃうんですよ。妊娠、避妊は取り上げるけれど、その間、どうしたら妊娠するのかっていう具体的なところは教えない学校が多い気がします。 みんなの体が成長して、いろんなことに興味が湧いて、自分の体も変化する。避妊や妊娠、出産に関する知識がないままでは、危険なことを犯すこと、被害者・加害者になりうること、知識があれば回避できることもあるんです。でも、なかなか学校でそこまで性教育を網羅するのは実際難しいとも思うので、家庭内でやるしかないですね。 自分の体を大切にすることも、相手を大切にすることも、性交渉にまつわることだけじゃなくて。 私たちのメインターゲット層の3歳から8歳の子たちには、プライベートゾーンについてをまず、教えることも重要です。自分の普通は相手の普通じゃないから、同意を得ることも教えています。同じことをされてもいい日とオッケーな日とダメな日、嫌な日があるよねとか、 見せても、触らせても、触ってもダメなんだよっていうことだったり。法律も変わってきてるので、本当にダメなことは何か、家庭で主体性を持って教えて、情報をアップデートしておくことも必要ですね。 ――先日も小学校で起きたという、悲しいニュースがありましたね。 鈴木さん:大人同士の間で同じことが起きたら、って考えるとすごくいけないことだ、性犯罪だと認識しやすいのに、子ども同士で起きた件、学校内でおきた件だと、感じ方や捉え方が重大ではなくなってしまうこともありうるので、 私はふだん、子どもが何か相談してきた時に、それがもし大人同士で起こったことだったら、と置き換えて考えようにしています。断然、理解しやすくなりますよ。