北陸3県の知事が懇談 国道8号の県境 安全性に課題あり早期解消を国に要望へ
KNB北日本放送
北陸3県の知事がきょう黒部市の宇奈月温泉に集まり、3県が連携して進める取り組みについて懇談しました。 会合では元日の能登半島地震を受け、今後の災害に備えるため、国道8号の安全性に課題がある区間の早期解消などを国に求めていくことを確認しました。 県内では初めての開催となる富山・石川・福井の北陸3県の知事による懇談会では能登半島地震からの復興や北陸新幹線の整備の促進について意見を交わしました。 この中で石川県の馳知事は今後の災害への備えとして、国道8号の富山県と石川県境などの早期整備を連携して国に働きかけるべきと述べました。 石川県 馳知事「国道8号の県境部にある倶利伽羅トンネルについては、老朽化が進行して幅も狭く、新たなトンネル整備が進められています。国の直轄事業であり、両県緊密な連携を図りながら早期整備を働きかけてまいりたいと思っています」 国道8号の石川県境は雨量規制があり、トンネルも狭いため安全性に課題があるとされてきました。 国土交通省は小矢部市安楽寺と石川県津幡町河内の間に3キロメートルの迂回路を建設する事業を計画し、2016年度に着手しましたが、トンネルなどの主要な工事はまだ始まっておらず、完成時期は見通せないのが現状です。 新田知事「国道8号ですが、産業経済社会活動を支える北陸の大動脈であります。引き続き円滑な通行の確保に連携して取り組んでまいりましょう」 また、新田知事は防災について、北陸3県合同での研修や防災士の交流を提案し、馳知事と福井県の杉本知事が賛成し、合意しました。 このほか首都圏などからの移住促進や食文化をテーマとした魅力発信などで連携していくことを確認しました。 きょうは宇奈月温泉の視察も行われ、今年の一般開放を断念した「黒部宇奈月キャニオンルート」を紹介するプロジェクションマッピングの上映や、部分開通となっている黒部峡谷鉄道のトロッコ電車への乗車を通じて地震で打撃を受けた県内観光地の現状を説明しました。