車いすで作業可能な生産ラインが稼働!きっかけは「疑問の声」 いま企業に求められる"働きやすい環境"とは
健康な方でも、いつ病気や事故で身体の一部や能力に欠損が出るかはわかりません。その結果、仕事に復帰できなくなったり、その後の生活や仕事選択に大きな制約が加わったりする恐れもあり、誰もが働きやすい環境は重要性を増しています。9月18日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、障がいがあっても働きやすい職場環境について、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
車いすで作業可能な工場ライン
パリ五輪パラリンピック・車いすテニスの男子シングルスでは、愛知県一宮市出身の小田凱人選手が金メダルを獲得しました。 小田選手は車いすテニスの選手。2022年5月の全仏オープンでは16歳23日でのグランドスラム史上最年少出場、2023年1月には全豪オープンで準優勝、同年6月の全仏オープンでは史上最年少優勝を果たすなど、世界でもトップクラスの選手です。 9月15日の中日新聞では、小田選手が所属する株式会社東海理化について記事が掲載されました。東海理化はトヨタ自動車系列の部品メーカーですが、記事によると、その本社工場に車いすで作業可能な生産ラインが稼働したそうです。
ちょっとした手助けと配慮
実は小田選手はスポンサー契約選手社員ではないため、東海理化で働くことはありません。 しかし社内では、せっかく小田選手をはじめとする車いすテニスの選手と契約を結んだのに、車いすで働く社員の姿がないという疑問の声が挙がったとのこと。そこで、車いすに乗ったままでも作業しやすい工夫を施した工場が作られたそうです。 つボイ「確かに車いすのままでも働ける環境さえあれば、他の人と変わらない仕事ができる方はたくさんいると思いますよ。いつ誰が、病気やけがで車いす生活になるかわからないことを考えれば、こういう取り組みはとてもいいと思いますね」 小高「障がいがあっても、自分の力で健常者と同じようにお金を稼ぎたいと考える方はいます。周りから少しだけ協力があれば働けるのに、という方はたくさんいますから」 多様性や障がい者雇用に関する法整備も進んでおり、就業環境を整えることはより一層重要となってきています。