いざ「隠岐」へ! まだ見ぬ絶景と知られざる美食、極上の“島時間”を
人気の観光地や、ラグジュアリーなリゾート地もいいけれど、知る人ぞ知る通好みなデスティネーションを知っていてこそ、オトコとしての株も上がるというもの。ということでご紹介するのは、日本海に浮かぶ辺境の地・隠岐(おき)。2泊3日の旅で見て、味わって、体験した島の魅力をレポートします。 モテる宿にはワケがある
突然ですが「隠岐」(おき)と聞いて、一体何がまず頭に思い浮かびますか? 多くのLEON読者が連想するのは、「島流し」という言葉かもしれません。日本海に浮かぶ隠岐諸島(島根県)は、後鳥羽上皇と後醍醐天皇という、歴史に名を残した天皇たちが流刑になった地というのは教科書でもお馴染みですよね。 ですがここが今、じわじわと注目を集めているのです。きっかけは2013年に「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されたこと。日本列島を構成する中で最も古い地質を間近で見ることができるうえ、日本離れした規模の大自然、隠れたウマいものの宝庫と、あえて行きたくなる意外な発見のオンパレード。旅慣れしたパートナーの心も揺さぶる、ダイナミックかつロマンチックなひとときを約束してくれます。
地球の歴史を肌で感じる、圧巻の大自然
隠岐は、島後(とうご)と呼ばれる隠岐の島町と、西ノ島町、海士町(あまちょう)、知夫村(ちぶむら)からなる島前(とうぜん)エリアに分かれ、4つの主だった有人島と180もの小さな島々から成り立っています。これらの島が姿を現したのは、今から遡ること600万年前に起こった火山の噴火。
火山活動は以後約560万年もの間繰り返され、陥落した窪地に水が入り込んだ「島前カルデラ」といった、現在見ることができるスケールの大きな地形を生み出したというわけ。とりわけ酸化鉄を多量に含む真っ赤な溶岩が織りなす断崖絶壁の絶景「赤壁(せきへき)」は、ここが日本だということを忘れてしまいそうなど迫力。思わず子供心にかえってはしゃいでしまう自分がいました……!
崖や岩肌といった“山側”につい目を奪われてしまいますが、隠岐は海の美しさも相当なもの。シーカヤックやダイビング、シュノーケリング、SUPと様々なアクティビティを楽しめます。とりわけ知夫村に浮かぶ無人島の島津島周辺は、対馬暖流の影響で水温が高く、透明度も抜群なのです。