「既存マンション」にも忍び寄る管理費の値上げ…見逃しがちな「隠れ値上げ」の実態とは?
マンションの管理費は、共用部分の維持や管理のために払うお金で、その金額は年々高くなっているようです。 そこで今回は、マンション管理費が上がる理由を解説します。利用者が気づかないうちに値上げされている「隠れ値上げ」についてもご紹介するため、参考にしてください。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介
マンションの管理費はどれくらい?
マンションで毎月支払う管理費ですが、値上がりするケースが増えているようです。 国土交通省の「マンション総合調査結果」によると、過去5年単位での管理費(駐車場使用料等からの充当額を含む月/戸当たりの管理費の平均)の推移は以下の通りです。 ●平成25年度:1万5257円 ●平成30年度:1万5956円 ●令和5年度:1万7183円 以上から、マンションの管理費は10年間で1926円上昇していることが分かります。
マンションの管理費が上がる理由
マンションの管理費が上がるのは、以下の理由が考えられます。 ●管理委託費の値上げ ●電気代や火災保険料の値上げ ●駐車場利用者の減少 ●管理費滞納者の増加 管理費が上がる背景の1つに、管理会社からの「管理委託費」の値上げ要請が考えられます。管理委託費とは、マンションの管理をお願いしている会社に支払うお金です。管理委託費が増えれば、当然マンションの管理組合の出費が増えてしまうでしょう。 電気代や火災保険料が上がっているのも原因とされています。共用部分の電気代や建物を守るための火災保険が高くなると、その分の費用も管理組合の経費に反映される傾向があるようです。 また、駐車場の利用料金などから管理費に充てていた場合、駐車場の利用者が減ると収入も減少するため、既存の料金を値上げせざるを得ないケースもあるでしょう。 さらに、管理費の滞納者が増えている点もあげられるようです。滞納者が増加するとその分収入が減ってしまうため、支出を賄えなくなります。悪質な滞納が続くと最悪の場合、マンションの競売にかけられ、強制的に管理費を回収されるリスクもあるため、管理費の滞納には注意しましょう。