絶対味わうべき余市ワインの生産者3選と、北海道の自然派ワインを楽しめる札幌の名店へ!
左からシャルドネ 2022 ¥6,050、ピノ・ノワール プライベートリザーブ 2021 ¥9,680、キャメル ブリュット メトド トラディショナル ブラン・ド・ノワール 2018 ¥7,260、ブラウフレンキッシュ ブリュットナチュレ ドサージュ・ゼロ 2022 ¥3,630 余市の丘の上で育まれたブドウから生まれたワインはいずれも完成度が高く、特に2023年から初出荷となったシャルドネの優美さには驚かされた。白い花、蜂蜜の奥に、ミントのような清涼感のある香り。口に含むと柚子やスダチのような和柑橘系の柔らかい酸味とふくよかな果実味があふれ、ヘーゼルナッツの余韻を残しながらゆっくりと口の中にとどまる。最良の区画から採れたピノ・ノワールは、驚くほどに滑らかなタンニンと綺麗な酸味、長く伸びていく余韻が夢心地だ。瓶内二次発酵で造られた繊細な泡はキレのある酸と豊かな果実味、ミネラル感に満ち、記念日にこそ開けたい祝祭感が漂っている。世界にも通用する余市のワインが、全国のカルディコーヒーファームや公式オンラインストアで購入できる......。 この幸福は、もっと知られていいはずだ。 2024-05-17 14.15.15.jpg キャメルファームワイナリー https://camelfarm.co.jp 北海道余市郡余市町登町1408 ※現在畑、ワイナリーの一般見学、直営ショップの営業はおこなっていません。 ※販売店により価格、取扱状況が異なる可能性があります。
余市の可能性をさらに押し広げる「リタファーム&ワイナリー」。
余市の丘を車で進み、草丈の高い山道を分け入っていくと、中腹に開けたブドウ畑とワイナリーが突如見えてくる。左手にはニセコ山系、右手には日本海を望む、風の気持ちいい傾斜。ワインのインポーターをしていた菅原由利子さんと、醸造機器メーカーで勤務していた経歴を持つ誠人さんが夫婦で営むリタファーム&ワイナリーだ。 「リタファーム」とは、由利子さんの母がリンゴ園を営んでいた時の名前。NHKの連続テレビ小説でも話題になった、余市でウィスキー造りを始めた「マッサン」こと竹鶴政孝の妻、リタにあやかってつけた名前だったが、一度は離農し家族は札幌へ。ワイン好きが高じてインポーターになった由利子さんは、シャンパーニュでワイン造りの研修を開始。フランスで自然派ワインに出合い、その魅力に惹かれていく。東京でもナチュラルワインのブームが起きていることを目の当たりにした夫妻は、日本でのワイン造りを決める。各地で畑を探すうちに、家族が手放したリンゴ畑の土地を購入できると知り、地元で起業することに。2011年、余市の地元出身者としては初めてのワイナリーが誕生した。