【心配】こんなに無料でいいの?なぜ1日中0円サービス「カフェヨシノ」は赤字にならないのか聞いたら…
名古屋といえば喫茶店。名古屋の喫茶店といえばモーニングサービス。朝の時間帯にドリンクのおまけとしてトーストやゆでたまごがつく名古屋の喫茶店の定番サービスは、今や名古屋めしのひとつに数えられるほど地域に浸透し、かつ観光客が期待するご当地グルメとなっています。 このサービスを拡張、進化させているのが「カフェヨシノ」。名古屋を拠点に、愛知県内に17店舗を展開するご当地喫茶チェーンです。 【おいしそう】ランチタイムの0円サービス
◆時間帯によっておまけが変わる「カフェヨシノ」の1日中0円サービス
同店のサービスの何がスゴいのか。それはドリンク代だけでおまけがつく0円サービスを1日中行っていること。しかも、朝はトーストとゆでたまご、昼はコッペパンサンド、午後はシフォンケーキ、夜はミニカレーなど、時間帯によって異なるおまけメニューを用意しているのです。 名古屋市内や周辺エリアでは、「1日中モーニングサービス」を採用している店はしばしばあるのですが(それもスゴいことですが)、こんなにきめ細かい内容のサービスは「カフェヨシノ」独自のものです。
◆「1日中0円」のきっかけは物価の高騰?
「午後のアフタヌーンサービスには10年以上前から取り入れていたのですが、ランチタイムと夜は0円サービスのない空白の時間帯でした。どうにかこの時間帯にも、お客様に喜んでいただけるサービスを行えないかとかねてから考えていたんです」 そう語るのはカフェヨシノ社長の吉野貴士さん。長年の懸案を解決させることになったのは、意外や折からの「物価の高騰」でした。 「年末の築地市場の大売り出しの報道を見て、『お買い得なことがこんなに喜んでもらえるんだ』と改めて思ったんです。ならばうちも『0円サービス』でもっとお客様に喜んでもらいたい!と考えました」 店の立場からすれば、物価の高騰で原材料費を抑えたいはずですが、あくまでお客目線でよりお得感を打ち出そうと考えたというわけです。これぞ名古屋喫茶ならではのおもてなし精神の鑑!
◆ファイナルサービスはカレー、ランチサービスはこっぺサンドなど
こうして「カフェヨシノ中島店」(名古屋市中川区)で、2024年2月に「ファイナルサービス」をスタート。内容は17時~22時の閉店まで、ミニカレー、またはクリームぜんざいがドリンクに無料でつくというもの。すると予想以上に大きな反響がありました。 「ファイナルサービスの時間帯は、学生さんや若いビジネスパーソンなどで店内の8割の席が埋まるんです。喫茶店は元来、午前中はシニアのお客様が最も多く、夜の集客と若い世代への訴求がどの店にも共通する課題です。これをまとめて克服できたのです」(吉野さん) その反響に応える形で、この5月には「ランチタイム0円サービス」を導入。「もちもち生こっぺサンド」と名付けられたパンはカフェヨシノのオリジナルで、湯種製法(生地の一部に、小麦粉に熱湯を加えてこねた“湯種”を入れて作る製法)ならではのもちもち感が魅力です。 こうしてついに、朝から晩まで1日中0円サービスの体制が敷かれることになったのです。