【心配】こんなに無料でいいの?なぜ1日中0円サービス「カフェヨシノ」は赤字にならないのか聞いたら…
◆食べ物主体の飲食店に並ぶ原価をかけ、コスパを高める
さて、喫茶店のモーニングサービスについては、「無料であれこれつけて赤字にならないの?」と心配する声をよく耳にします。ましてやカフェヨシノの場合は480円のコーヒー代だけで常に何かしらおまけをつけています。経営的に大丈夫なのでしょうか? 「喫茶店基準の原価計算ではなく、一般の飲食店基準の原価計算の仕組みで考えているんです」と吉野さん。これはどういうことでしょうか? 「一般的に喫茶店のコーヒーの原価率は10数%、食べ物主体の飲食店は30%前後といわれています。お客様からすれば、ドリンクだけの場合、喫茶店の原価率だと少し物足りなく感じてしまう。そこでパンやミニカレーなど食べ物をつけることで、一般の飲食店並に原価率を高くすることができる。 原価は高くなるもののお客様の満足度は上がるので、その分たくさんご来店いただくことで売り上げ全体をアップさせれば良いと考えています」(吉野さん) ちなみにランチサービスのパンは原価も十分にかかっていて、お客目線でいえば「非常にお値打ち=コスパが高い」ということになります。
◆0円サービス導入店も新たなサービスをますます拡大
現在、4つの時間帯の0円サービスを導入しているのは、「カフェヨシノ」の中島店と山王店(中川区)の2店舗。中島店では6月24日よりドライブスルーでのファイナルサービスの導入もスタート。今後は他の店舗にも順次、これらのサービスを導入していく計画だといいます。そしてさらに新たな「0円サービス」のアイデアもあるとか。 お得なのは朝だけじゃない! 「カフェヨシノ」の0円サービスで、名古屋喫茶だからこそのお値打ち感、おもてなし精神を満喫してみてください!
▼大竹 敏之プロフィール
愛知県常滑市出身。大学卒業後、名古屋の出版社に勤務し、その後フリーライターとして独立。雑誌や新聞、Webメディアなどに名古屋の情報を発信する。著書は『間違いだらけの名古屋めし』(ベストセラーズ)『名古屋の喫茶店 完全版』(リベラル社)など多数。
大竹 敏之(名古屋ガイド)