日銀・黒田総裁会見4月27日(全文3)信用コストの増加リスクに注意が必要
日銀の黒田東彦総裁は金融政策決定会合後の27日午後、記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは、「日銀・黒田総裁が会見 追加金融緩和を決定(2020年4月27日)」に対応しております。 【動画】日銀・黒田総裁が会見 追加金融緩和を決定 ◇ ◇
副作用のリスクをどうみているのか
朝日新聞:すいません、朝日新聞の【**ニシ 00:40:11】と申します。国債の買い入れの件で2点、質問があるんですけども、80兆円の買い入れのめどという一方で、実質的には足元で1年前と比べますと、増加ペースは10兆円台ぐらいのペースで、マーケット的には80兆円が今、超えて、すぐに上回っていくというような、今の足元のを比べると、そういう事態ではないと。これでなぜ今のタイミングでこの80兆円のめどという目安を撤廃する必要があったのかという点について1点教えていただきたいのと。 もう1点は、先ほど財政ファイナンスの話もありましたが、日銀のほうで政府の発行する債務のだいたい4割以上をもう今、保有されていまして、この日銀があまりこれからどんどんまた無制限というか、際限なく買っていくと、いわゆる副作用、財政規律の緩みも含めて副作用のリスクっていうのは総裁、どう見ていらっしゃるのでしょうか。よろしくお願いします。 黒田:まず80兆円のめどというのを削除した趣旨は先ほど申し上げたとおり、債券市場の安定を維持してイールドカーブ全体を低位で安定させる観点から国債をさらに積極的に買い入れを行うということで、金融市場調節に当たっては、市場調節方針を実現するために、必要な金額の国債を上限を設けずに行っていくということで、それを明らかにしたということであります。すでにもうかなり従来のペースよりも早いペースで国債を買い入れておりますけれども、政府も国債を増発するということで、マーケットに対する影響もあり得ますので、そういったことがイールドカーブ・コントロールっていう面で起こらないように、必要なだけいくらでも買えますという姿勢をはっきりさせたということで非常に意味があるというふうに思っております。