〈食べログ3.5以下のうまい店〉数々の著名人に愛された、「銀座キャンドル」のチキンバスケットが麻布十番で復活!
マッキーさん「初代の店には高校生の頃から訪れていて愛着があり、銀座内で移転後の店にも訪れていた。閉店されたのは後から聞き、もう二度とあのチキンバスケットは食べられないのかと諦めていた。だが友人より教えられ出向き、昔の変わらぬ味に幸せになった。」
洋食というジャンルを牽引する、シェフの思いとは?
この店の店主・岩本さんは「銀座キャンドル」の3代目に当たる。本店のキッチンで修業したこともあり、オリジナルの味を知る貴重な存在だ。国内のみならず海外でも仕事をしていたが、日本の洋食を知って欲しいという気持ちから帰国してこの店を開いた。
「外国で暮らしていた時、現地の友人に“日本の洋食“を説明してもうまく伝わりませんでした。その時、日本の洋食は他の国にはない料理であり、ほとんど知られていないことに気がついたのです。でもそれはもったいないことです。そこで日本の洋食文化を残し、伝えていきたいという思いが生まれました」と岩本さん。
「銀座キャンドル」の創業は定かではないが、1950年にはすでに営業していたという記載がある。アメリカ文化に影響を受けた初代が、アメリカのダイナーをイメージした、時代の最先端を行くレストランであった。
やがて川端康成、三島由紀夫といった作家をはじめ、その時代を代表する著名な文化人たちが通うサロンのような存在になっていた。その後、銀座の中で何度か移転を繰り返したが、2014年に閉店を迎えるまで、銀座の老舗の一軒として長く愛された。 マッキーさん「昭和の古き良き丁寧な仕事が生きた洋食を、ぜひ食べてみてほしい。」
先代の味を引き継ぐ極上の洋食を心ゆくまで楽しみたい
そんな「銀座キャンドル」の看板料理といえば「チキンバスケット」。その味を再現したのが「元祖‼ 世の中で一番美味しいと言われるチキンバスケット」である。
マッキーさんが「また食べたい」と切望したチキンバスケット
「レシピは全く変えていません」と岩本さんは言うが、鶏肉、パン粉、調味料、油と改めて厳選し、磨きをかけている。
かぶりつけばカリカリッと細かなパン粉の軽やかさがあり、ジューシーな胸肉の香りとうまみがさく裂する。軽やかさの秘訣は揚げる油の鮮度にこだわること。常に新鮮な油で揚げ、うまみの強いしらしめ油を使うことでコクも出るという。 実はつけあわせのポテトも王道の人気メニューだ。決め手は初代の店舗からの直伝という、バターで最後に炒める手法。この店では、贅沢にもフランス産のエシレバターを使っているので、ほくほくで香ばしい香りと味わいが格別だ。